おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

泣き泣き伝え

泣き泣きする子の そのままで抱きしめるが正し あなたはいるだけでいいのだと 肌で伝えられますように 此方が泣きたいと ありふれた言葉は飲みこむに限る 年を取るほど 声は小さくなっていくものなのか ただ1つの方法だから こんなに喚くものなのか 不思議に…

さまよえる田舎者

Skyscraper 異世界に迷いこんだようで ぐっと高鳴るけれど 得意ではないもんな 地下に逃げ込めば それこそ 何処にいるか分からなくて 不安になるもんな また地上に出て息をする いつまでも抜けないお上りの感覚で 人が多かろうと地上の電車に乗って 景色に緑…

re:住吉まで

次の電停はもう見えて 歩くが早い それも一興 幼い日に揺られた電車の 今は日常に溶けこむもの 西浜町 思い出を 大人の僕が追い越すのはいつ 大波止 迷いもなくさ 目を遣る海向こうに 魔物も温もりも住むもんな 癒されるのはもっと先の事 死の間際の審判前に…

春の気配に呼ばれる通り

北口を出てすぐの 久しぶりね 桜通り 風に舞った そのまま花びら 鞄に入ってたこと覚えてる わだかまりを持ってた頃 帰り着けば荷もストンと落ちて まだ狭い世界にいた頃 生きていけると思ったこと 思い起こすわ 桜通り ありきたりの歌に紛れてもいい 五差路…

解放

苦しみからのcount up 今日を以て終わらせて頂きます 6年経てば細胞は入れ替わる 10年経てばもう解放されて良し 生まれ変わりは 生まれ変わりは 気の遠くなる作業の積み重ね 決して魔法では 穏やかな魔法では ないものね 良くできました!

春は染入るようにできている

諦めたあとの信号は なるたけ見ないほうがいい 偉そうに思えるけれど 思い通りにいかないが憎たらしい もう全て崩れ落ちてしまえと 同じように傷ついてほしいと 終りの1歩手前のような 感覚を毎瞬もってしまって 歯止めのように 歯止めのように さながら春…

貴方の胸に身を預けて ただ弱いだけでいていいのかと ずっと考えている 安らぐより先に 仕来りに着込んだ 春待ち服と 覆い隠せない弱い身と咳どおし 堪えれば尚のこと酷くなる 分かっていての振る舞いです 何の価値もないから せめて役に立たなければと 1人…

桜丘

どうしたって都会は汚いものだと 思いこみがあるじゃない? そんなことなかった 急な坂のぼれば 並木と穏やかな道 最初は1人では入る勇気が出なかった プラネタリウムに 酔うほど通った 大人びた所為の学生時代を 取り戻すように 図書館で浸った たとえば道…

戯れ言の午後

恋こそがと そんな時代じゃないから 社会を維持していくために 少し昔の制度がよかったんじゃないかって そんな声も聞くけどね 無理くりに作られた家族が どんなに恐ろしいものか知らないでしょう 親になる資格の無いものが なった末の暴れっぷりを知らない…

angel in darkness

優しい人には出会えたと思うわ 怯えてた都会も 好きな並木見つけて なんなら暮らしやすいくらいの ホームシックに苛まれ 病んだ社会に倒れてゆく人が多い中で こちとら慣れたもんで まだまだ序の口、行ける気がするし あとは思い出 あとはこれから 心ささえ…

紙屑と春

昔の物書きのように ぐしゃぐしゃにして塵箱に放った 大体のものは取っておいても 役にも立たず朽ちるだけ 愛されていなくても 生きていかないといけないということが どれだけ私を刺すか 貴方には分からないでしょうね 何を書いたって愚痴になるから だって…

恋があなたを逃がさない

そっぽ向いた 楽なほうがいいさ 帰り道は わだかまりも溶かして そんな振りを 重ねながら何とか 日常ってやつを やりこなしてゆこ 片づかない 鞄の中身を 捨て切って いい女になったような 誤解と思いこみで出来た日が 暮れよとする時に襲う陽が 忘るな忘る…

終の地の先

時代からこぼれ落ていった者達を 拾い上げる奴はいねが 其処等中に穴は開き 死も苦も憎悪も埋まっていて 若しくは溶け入ることできず ぐしゃぐしゃに生き長らえる 歴史には刻まれぬ者達の 喘ぎ泣く声は聞こえんか 何時も紙一重の所に居るのだし 行ったり来た…

はじまり

あんな浅ましいものにはならないと それだけは決まっていて ならば何者になれば 自分は許されるだろう 階段を上った所の壁には 荒い穴が開いていて 狂った男が殴りつけた跡 割合広いはずの家は 何処にいても落ち着かなくて 仕舞いには眠り時 布団を頭まで覆…

acceptance

寄り添える気がしないの 背越しに陽を見て 溜息だけはつかないように こらえる午後 例えば手を取れば 握り返してくれる人 それが愛か憐れみか 計れない此方の 上手くいかないが 積み重なれば 離れるのが正解? そうやって0か1かで 理屈づけてきた所為で かな…

流れ流れのsunset

sunset ここが始まりね 破く勇気もなかった手紙を 連れてきた東京 強がりね 覚束ない足じゃ追い紛れるわ sunset 掴み損ねの鍵を 捨てる勇気もなかった海から 遠のいた東京 交わりを 絶っていくのが人生だなんて 思いも 思いもしなかったもの 眠たくてぐぜる…

夕暮れに立ち会うには

波立つ感情を抑えつけながら どこまでどこまでゆきましょ 辿り着くとか成しとげるとか あるならまだしも ただ居るだけで 苦しい息はなんだ 紡いだはずの言葉 うまく回らない舌 霞む目も 夕暮れに立ち会うには 幾つもの我慢が必要 ただ巡るだけで 愛でられる …

宵闇ピアニッシモ

苛立つ人の隣にいると苦しい そればかりだったから つい最近知ったのだけど あたたかい人の隣は ほっとするんやね 早い人は生まれながらに 知っていることだろうけれど 20才を過ぎて新しく 蓄える安心もあるんやね 弾きそびれたピアニッシモ あるかないかの…

僅かな追憶

何者にもなれなかったということが 彼女を形づくっているのだろう 愛に飢えていったわけでなし 感ずる力を持てなくて 過ごした地は 都会の隅の 川まで少し 小部屋の中で 静かに終えたのか 人生そのもののように 息は苦しかったのか 知る者のないことが 彼女…

扉の前まで

また巣食う 夜半のしずか 抱きしめてくれた人は 旅を覚えた 聞き慣れないベルが この街のものか 只々夢想のパレードか 磔の絶望は 歴史に置いてきたはずが 血か魂か知れぬ何か 其れを通して私の身を痺れさす 枕元には決まりのBible 縋りついたが勝ちだとして…

そんなあの子のかなしみは

適当な相槌は上手い 感じ取りすぎる気も熱も 理解り深淵を知るが故に 心此処にあらず そんなあの子に添う人は 少しくらいのズルも 許されるどころか 持ち合わせなければ 生きづらいくらいの 0と1のあいだ 誰かあの子に見せたげて ドラマや歌に描かれる 寂…

悪魔と衝動

皆で不幸になればいい その言は正しく思えた 量が決まっているのなら 良いも悪いも分け合うがいい 幾らcumputerに急かされても 結局は人のやることだ 狭い部屋も遠い大地も 己たちが手で耕して 悪魔は降る 雨になり地になり 蔓延る それもそのはず 量が決ま…

春ささやかな記念日

髪が伸びたのね もう泣いたりはしないね 此方の都合を押し付けるには まだまだ早いの分かってる 暦をまるで追い越すように 春陽がふわっと来た午後 どうか健やかであれと 初めて思えた幼い手 己のことしか思えずに 誰かの愛も気づけずに 矮小さながら孤独の…

a decade

とても苦しいことがありました もう10年も前のことですが 薄れこそすれ 無くなるわけではないので 遣り様に困るのです 今日は偶々休みだったので 街を歩いていたのですが なんだか具合が悪いことに気づいて かなしくなったものです 何するでなく帰り着いて …

不定愁訴と夜半の溝

夜も12時を過ぎて いよいよ深みに来た 冷たい紅茶を買っておいたから 明日じゃない 今飲んでしまう 昔っから 早寝の布団被りは 日付変わる時に起きているなど 考えられなかった 明かりがついているのに気づいて 不思議な世界に来たのかと 大人は知らぬ時間に…

されど娘ごは

もう慣れすぎて愚痴も出ない 嫌な女はいるもので およそ人が人に掛ける言葉かと 耳を疑って聞いていた 精神の未成熟と 満たされなかった彼是を 人を堕として良しとする そんな者には 私は成り下がらないぞ 己の姿は見えぬから 人の振り見てとはよく言ったも…

終りよりも終りしな

人生が閉じてゆく音がする 何為す事もないまま それで良しとする 精神の成熟もないままに 痺れた足で何方へ向かおう 導はそうか 無いものか 見送りの旗 はためく海も見えず 尽き果てて なるものか トラウマは 消えこそしないが薄れゆく 薄れながらに消えはし…

夕待ち

夕闇を愛するようになってから 時が経つのが待ち遠しいなぁ 窓枠に肘ついてさ ゆるゆると待ちたくもなるよ 終わり数えて見えて気づいたら 時が経つのが惜しいなぁ 誰に縋ればいいかも知れぬから 神は形づくられるのだろう あの人の意地悪も 自分の機嫌より空…