おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

I was born, but...

おさな手をひいた

大して大きくもない

今思えばその手は

必死で守っていてくれたのだろう

 

儘ならぬ日常と

穢ればかりの世

 

今から慈しむことは

できないし

しようとも思わないけど

 

貧しさなど気にも留まらぬくらい

胸の痞えが大きく重く

今思えば何とでもなることが

だって世界のすべてだった

 

mama,

そんな呼び名

知らないし口にしたこともない

 

簡単に繋がれる世界で

こんなにも容易く絶てる

悲しくもないけど

 

1つ間違った場所に

生まれ堕ちることもあるものね

 

今からやり直すことも

できないし

しようとも思わないから

夜半の情話

夜半は降りてきて

心食い散らかし去る

解れた服

行き違いの情話

儘ならぬ世を教え

 

いつかこの荒れた手を

握りしめてくれる人が

現れるだろうか

 

無償の愛に触れてこなかった

三つ子の魂

来世まで引き摺るよ

 

永久は降って湧く

ものではないのでしょう

縫った先から

また解ける脆い布

金が全てはないというけど

 

高みにはない景色を

なんとか這うように覚えゆく

生きていればいいが

 

悠長なことは言ってられないのに

三つ子の孤独は

何度生まれ変わっても

 

付き纏う気がしてなぁ

 

夜半は降りてきて

心食い散らかし、去る

Over the "rainbow"

影ができることの尊さを説くけれど

皆まぶしさに目眩ませるから

世の常ね

嘆くも馬鹿らしい

腹に落とすには難い

 

虹が架かろうが

誰が喚こうが

代わり映えなき六畳に戻り来て

寝静まったことも

誰も知らない

 

爪の皮剥く

子どものような癖が抜けなくて

ステージを見ている分には

咎められないけれど

 

憂さ晴らしは不得手

空回りは常

何穢れなき気は置いてきたのに

子どもぶれないでしょ

もう戻れない

 

震え泣くのを抑えるより

晴らす術が知りたかった

 

虹を歌おうが

誰に向けようが

何色も持たず生きるよな

仕様もないままの命

 

影になることに慣れたころ

遠吠えするくらいなら

受け入れた振りもいいけれど

そんなに器用じゃないでしょ

 

代わり映えなき六畳に戻り来て

解決も待たず

寝静まってゆくのを

誰も知らない

暗がりに住まう

汚い言葉を吐いた後は

小綺麗な歌でもうたっておかなければ

そうやって少しく飾ったところで

心が休まるわけでなし

 

嫌われたいの

許されたいの

力任せに愛しておくれ

 

暗がりにいる身には

ふわふわ浮いた人々が

眩しくあっても

疎ましく浅ましいと

言いたくなるもの

 

暗がりにいる理由づけを

愛されませんように

書いた歌を

此処に身を置くと決めた

言い聞かせているだけ

 

満たされたいの

終わらせたいの

どうか名を呼ばないでくれ

 

綺麗な言葉が浮かばぬ夜は

もう眠ればいいだろうし

眠れずブラックホールへゆくなら

友とする昏い言葉

幾らでもあるから

ぶり返す慟哭

さして変わらぬ背になって

虚勢だけ張る老い耄れが

なんと虚しい生き物に

見えてくる暮れもあるもので

 

不孝者呼ばわりは

好きなようにしてくれ

それで気が済むのなら

幾らでも詰れ

 

当たり散らしたその的が

格を持たぬと思っていたの

そんなことも考えていなかったでしょう

後戻りはできないもので

 

不孝者になるくらいで

済むのなら幾らでも

どうしても己の苦と

決別するために

 

朽ちゆくときは足掻くもの

虫も獣もそうでしょう

閉じゆくときは美しくありたいでしょう

そうはさせないわ

 

不孝者で結構

どうか人に与えた分は苦しんでくれ

ぶり返す慟哭

さして変わらぬ背になって

虚勢だけ張る老い耄れが

なんと虚しい生き物に

見えてくる暮れもあるもので

 

不孝者呼ばわりは

好きなようにしてくれ

それで気が済むのなら

幾らでも詰れ

 

当たり散らしたその的が

格を持たぬと思っていたの

そんなことも考えていなかったでしょう

後戻りはできないもので

 

不孝者になるくらいで

済むのなら幾らでも

どうしても己の苦と

決別するために

 

朽ちゆくときは足掻くもの

虫も獣もそうでしょう

閉じゆくときは美しくありたいでしょう

そうはさせないわ

 

不孝者で結構

どうか人に与えた分は苦しんでくれ

悪い夢におやすみ

悪い夢におやすみ

白い羽根の遊女に

連れられていった

それはもう現世ではないのだから

 

悪い夢におやすみ

蟷螂群れに混じり

何を喰らったの

それはもうあなたではないのだから

 

悪い夢におやすみ

胡蝶の伝説に

何でもかんでも擬えて

呪われてしまうわ

 

これが夢と頼めば

一瞬は救われ

あれも夢かと問えば

途端わからなくなる

 

迷い迷い道でしょ

悪い夢におやすみ

動機と鮮明

どうせ愚かな身ですもの

腹が減ったか

気が晴れぬか

別のつかぬ無念

 

聞き覚えない町に

自分で越してきたくせに

馴染めぬことを人の所為

 

朝夕に窓を突き破る

明るい遣り取りが嫌いでね

 

いつか自ずと幸せになれるなど

姫様のようなことは

決して思っておりません

 

だけどどうして

思ったようには何にもいかないものね

 

道を外れる時は

大きく踏み外すわけじゃないのね

あやとり絡まり夕風は去り

気がつけば見えぬ傷が重い

 

愛でられぬ醜い身ですもの

自分で言えば

予防に越したことなくて

 

住めば都も嘘っぱち

言い聞かせてるに過ぎないわ

生きる地があるはずとの希望

 

朝夕窓の際に添い

死する時のことばかり

 

あぁもうどうして

思いどおりはなんで遠いの

 

寝れば晴れると

人の言うけど

そんなはずはないでしょう

 

ヤケ酒も覚えられぬまま

静かに外した道だもの

雨ざらしの追憶

大波止の安宿で

台風が去るのを待っていた

 

使い慣れない低いテーブル

窓打ちつける荒風

慣れてるけど

怖いものは怖い

 

熱があっても

疎まれる家

じっとしとくのが

どちらにしてもいちばん

 

熱はないけどね

こんな時まで

考えちゃうのが

考えものだね

 

降りこんでくれても構わない

いけない、ここは余所だった

壊してくれても構わない

どうせ脆いおうちなら

 

熱があるような気がしても

台風去るのとどっちが先でしょ

寝慣れない硬いベッドに

身も預ける気になるわ

母なる海を身の内に

海を好きだと言う人は

大抵 本物を知らないわ

年端ゆかぬ頃から側に

潮香を置いた者だけが

至れる悦よ

渡せないわ

 

セーラー裾を砂に汚し

愛の言葉は憶えがなく

2人宿った岩陰に

見ていた海が

それだけが

 

確かなものであったのよ

2人留めた海だけが

そうね

幾年過ぎたとて

思い上がったままでいましょう

 

海に思いを馳せるのは

潮風受けたその記憶を

そしてそれだけに留まらず

苦しい思いも鮮明に

持ってしまう者だけの

特権よ 渡せないわ

 

Oh Mother

母なる海という

大きなものに例えられ

されどこの身に浮かぶ時

もう身の内に沈むほど

 

海は棲むのよ

私の中に

思い上がった者で結構

 

海を見たいと言う人は

ドラマの見過ぎよ

夢の見過ぎよ

柔い悦び 昏い熱

知らないでしょう

渡せないわ

 

母なる海よ

身の内に

そして私は海の中に

こんな思いは誰彼と

渡せないわ

 

一生、

思い上がったままでいましょう