おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

good luck

オレンジ色の財布を持って 何の根拠もないけれど 幸せになれる気がしてほしい 念じ続ける バッグの中で眠る 買い漁った酸いも甘いも 時間に勝てず 凋んでゆくようだ 明日には平気になるようなことで 世の終わりのように泣いたとさ good luck! 人には言ってみ…

秋の街歩き

久しぶりの大通りは 冷たくもなかったなぁ 雨待ち秋の深まりと 予報が急かしていたけれど 時計台を見上げる時 不慣れな頃を思い出して 信号待ち不意に3時の チャイムが鳴るとは知らなんだ 別に慣れてもないけどね なるたけ西の街のほうが お上りに優しいな…

おみちびき

北口を出たらすぐよ 歩いておいで 道はまっすぐよ 並木の下を歩いてね もし騒がしい人混みが嫌いじゃなかったら アーケードを通ってもいいけれど 人にぶつかってはだめよ、絶対に あら、まだ姿が見えないけれど どうしたの 四差路、五差路 通ってきなさい 仕…

あの人の受け売りそのままに

ただ想像だけで 海よ空よと愛でるのに飽きた 世界はもっともっと広がっているはずで この足でいつか行くために 言葉と心が必要で 必ずできるわ そのために 生きる力を持っているでしょ 幸せになれるかどうかは 運がほとんど持ってくから 私はただただ人事を…

祈る者たち

生命に貴賤無しとは 綺麗に言ってくれたもので その実際 表出のないだけで 人の数だけ別はあり 苦しみもする 在る理念が世に生まれ そして出ていくまでに 50年 それが本当の意味で 広がり根づくまでに 50年 人間の一生を100年として 自分が生きている…

an earthly...

冷え落ちた部屋に 暖炉ももたず 己が右で 左手をさすってみたはいいものの 水も合わないようで 表面から荒れていって 壁掛けの滲んだ絵は 何を思っているかしら もっと歴史を学んでくればよかったと ふと思い 煉瓦を打っているであろう 霙の重く重く圧し掛か…

煙に巻かれた本日

ただ、項垂れて過ごすには 長い気がする一生 煌びやかもちらつく ただ、愛おしむには 酷な気がする一生 反吐も出る あぁ傾かぬ天秤を負って 決して何もないわけではなく ぐらつきすぎて均衡がとれているのよ 守備が上手い人が褒められぬに似て 宇宙に思いを…

秋日の汽車

飛び乗った汽車の 煙に霞んだ 揺れる緑を見収めた 君は手を振ることもなく じっと立っていた お互いの精一杯 汽笛が覆い被さって 旅立ちは思うよりも 先に始まってしまうもの あぁ何も見えないのに 戻れぬことだけ分かるもの 進んでゆく道 慣れないな 座って…

My Sunday Morning

甘い果に惑うなと云う 色彩に囚われるなと云う 事の始まりは他でもない 赤い実であったろうに 騒がしい街を外れた時に 貴方に会いたくなるのです 似合いもしない十字を下げて 首筋が泣いています 明日、日曜 早くに起きて 思い出しながら少しだけ pray 温も…

翳りのとき

日が翳りだしたみたいだ 暮れるのか雨前か分かりにくいな 東の街に慣れない 破滅に片手を置いている そんな気がして暗ぐ空 味方のようにも思えたわ いじけた午後の ひとり遊びが 今も続いているみたい 日の中に行く そのことは 海に潜るより 息苦しい 華麗に…

憂鬱の正体

生きていれば人生どうにでもなる、と まるで勇気の言葉のように 昨今姦しい 生きていくこと自体の困難は 誰も除いてくれないの 誰が生きていたいと言った 別に待ってもいない今日が 万事順調 訪れて 罰が当たると言われれば どうぞ私に降らせてよ 何の思想に…

dark honey

恋の淵にいるの summer time 抜け出せないまま 体だけじわり冷えてゆくから 取り戻せない時を追う 悲しい女になりそうよ 好きだとか そんな類のことば 言った瞬間に 嫌いも孕む 何だってそう 綺麗には受け止めきれない dark side honey こんな私でよかったら…

海の色香

夕凪を待つ間に夜凪 それならまだ救われよう 凪ぐまで、凪ぐまで 唱えたのに そのまま荒波に飲まれ消えても 誰も気づかぬ世にあって 春夏秋冬に人生を 例える向きがあるようで 私にはどうも 朝昼夕晩の 海に思えてならないの なあに、此方のはなし 放ってお…

熱を持ったあの時

一歩足を踏み入れた 教会の中には 魔こそ棲んでいなかったけれど 全身が熱を持つくらい 苦しかったのを覚えています 讃美歌をうたうため 雰囲気を感じるため ただ立ち寄った仲間の1人でしたけど 明らかに正気が飛んでいくのが わかりました 神は在るか無い…

私の、甘い罠

この渇きを止めるには もっと渇いてゆくしかないわ そうして行きずりのように 辿りついたsugarholic 木の葉散る秋がどうしたって たとえば愛しい人に会えたって なんてことない 満たされない そのために生まれてきたような気分よ 寝ても覚めても甘く渇いて …

君は青空に似ていた

青空に君は似ていた 夏が行き恋しがる 海町ひとりの帰り道に すっと手を伸ばしたくなる まだ名前のつけきれない 幾つかの憂鬱をもって 苦しい海で息を継ぐように ずっと君を見ていた 背伸びしても届かない 向こう側も 1つ2つの差も もどかしい放課後にも …

蹲っていた 顔も見えぬ小さな女 厄介者に思えたろうな 唾より汚い言葉吐かれて 忘れることができようか 正義など無いからには 無いからこそ 目には目を、歯には歯を 傷つけた者たちへ 今日も今日とて 記憶痕跡の達者な者が どれだけ何に、苛まれるか 教えて…

賢い振りだけして 一歩引いて見ていた 夕方のラッシュを 1本やりすごして 押し込まれてゆく 運ばれてゆく そんな者に 自分も4分後なるくせに 歌で聞いていた道玄坂 想像と全く違ったな 夢を持ってきたわけじゃない だからかな 街は何の色も持たない 冷たい…

読後の要塞

何度も物語の中に入っていって 戻ってきたけれど その積りなだけかも知れない 彼の思い遣りに気づくのに 10年掛かり まやかしと現実は溶けあうばかり 大人になれば解るという嘘っぱち 戻ってこれなくなったらどうしよう 初めから思い込みだったらどうしよう …

秋にも捻る

幸福が待つと歌うひと きっと光の中に生きてきたのね 秋の香に風情など感じてしまう口でしょう? どうか違う星を生きましょう あぁそうか、 私があちらへ行けばいいだけの話ね 木々はまだ葉の残りを 盛りを引き延ばしたいのに 風だけが螺子巻くように 堰きた…

ここは、よりみち

えらい長く感じるでしょう? 特に気まずい空気なんてね いつまで経っても慣れない 細胞まで染みこむ毒 たとえば 傷ついても 誰も分かってくれなくても どれだけ恥ずかしい思いをしても ここは、寄りみち あなたの魂が穢されることないわ それでも長く感じる…

悪感

季節の言葉を添えて 薄っぺらな伺い便りが来た 移ろいや秋の香を愛する私にとって 逆効果だとなぜ気づかない 病身を知り動く時計が 逆撫でされたザワツク心が そのまま生きたことになる いやでも生きたことになる 綺麗な思い出ひとつも くれなかったくせに …

秋空に苦も叫ぶ

正しいことが消えてゆけば 私の肩身もこんなに狭くなく 大きな不幸をとは言わないわ あの子だって少し背負って 食べてみるといい 本当の毒林檎は 甘い果実の名残りもないのよ 急に冷え込んだ秋空に すっと胸を撫でおろすのは 人と違う煩わしさに 晒されてき…

泣き真似とクリスマス

泣き真似した帰りみち 自分から傷つくならいいでしょ 少し触れた手をはらう こんな日が来るなんてな 降ってわいたように 不幸が来るように 幸せも舞うものね クリスマスはまだ遠い さみしくても平気 あたたかな灯りの待つ そんな家は物語の中に 閉じこもって…

秋の公園通り

敵はどこにだっている 内にありと云うけれど ちゃんと外にもいる 兵士のように気構えていられるわけじゃないから ただ生きているだけで滅びの呪文ね 季節のめぐりを心地よいと感じるのは 幸せな人 一生わかりあえないから ちがう星に暮らしたい 葉が散る前の…

全て貴方の所為にして

臆病に火をつけたのは誰? 何処までも遡れる 履歴と記憶が憎いわね 頼りにしていた秋の香に 返す刀でやられたから 逃場もなければ行く先も 見えぬように造ったのは誰? 信じても裏切られる 浮き世も彼方も憎いわね 望みつないでた秋の香に 眠り導かれ妨げら…

そうして死んでいったろう

古、空を見た者は 青に、雲に、鳥の行方に 目を遣り心引き込まれながら そうして死んでいったろう 古、海を見た者は 青に、波に、深き懐に 目を遣り魂引きずられて そうして死んでいったろう 古、人を見た時に 愛だ何だと唄にする前 引かれ交わり別れ忘れて …

1日の終わりに歌って

ツイてない今日ね そして1日の終わりに ココアの1杯も 満足に入れられないの シャラララ 歌って過ごしていれば 機嫌のいい天使が 寄ってくるものよって 昨日の夢は 怖かった気がするの 説明する暇もなく 今日のイザコザにかぶされて シャラララ 手招きの得…

いつのまに、帰れない海

海を見ていた その記憶だけで 飯が3杯食える そう言い放ったはいいが そもそも飯が3杯も入る 体ではなかったか 海を見ていた 人々が恋しがるそれではなくて 立ちはだかる現実として 飲みこまれる理想として 私を連れ出してはくれなかった 潮の香にあてられ…

たとえば下を見て歩いたとして

夜に巻き込まれてゆく 正しく生きれば馬鹿を見て 駅のホーム 帰りつくだけの足取りたちが 忙しなくてさ そんなに急いでどこへ行く そうか Home 待っているのよね あたたかさを知らなければ 箱を与えられても たとえ愛してくれても もう知ることはないわ 改札…