おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

春のことば

きょうはいつもより少し長く 電車を待ってる気がするわ 線路向こうの看板の色 覚えてしまうくらいには 春の風に問う 本当は好きで好きでたまらないのに いつから捻た思いが先に立つようになったのだろう そうしなければ生きてこられなかった 狭いハコならな…

はびこるもの

近い将来、後悔すると 脅すように鳴るのが嫌だ 感受乏しく在る人には ただのしつこい電話くらい? どうしたって生き死には 順番っこになっていて たまに悲しく乱れたりするけれど おさな記憶は致し方ない 愛を受けても理不尽飲めば あぁ世は暗く重く見えるの…

世の真中

摘んできた花を踏みにじるのは 案外楽な道なのかもな 手を伸ばすんだ 人はすぐ空に それが僕の持つ現実と 乖離しすぎて やんなっちゃうな ゼロでも100でもハンパでも 鐘が響けば陽は高く 今日も澄むよう成されるだろう 羊の群れは横目にあらず きっと其方…

拝啓

連日連夜、春を愛でれば いずれあちらに連れゆかれても 気づくことはないだろう こんな長閑にも棲めるとは あれ恐ろしやと口閉ざすのは容易い 忌み嫌って祭り上げるか そんな次元の相手だろうか 所詮、叶わぬを知るために 遣わされた師だとして なんと律儀に…

異郷

此処が正念場 生きても死んでも変わらないよな 命を晒す正念場 水汲み、日乞い、己を塚に 誰彼求めてさりゆけば あんたの手には残らない 十字も異国の片土産 あぁそうかまた暮れる そんなに嫌いじゃない 何処か隠れるか 生むも絶やすも手の内と 神は笑ったか…

暗疾走

往生際の悪い癖 先陣切って爆死して のはずが何故か目は光 失ってないなんてね 笑ってるヒマがあれば 世の憂いの1つや2つくらい かき消すことできるでしょう あのコにはわからないだろうけど 駆け抜けてゆく捻くれ者 奥の奥の繊細など 今さら構ってもらわ…

春の気に居る

春の気が降り給う 呼ぶか呼ばすか 神の顔色 腕にはアザができ 気にするほうが悪のように 囚われるな 囚われるな 美しいものだけ愛でていよなど 出来た試しがないことを 言われるでもなく念じるすがら 春の気は降り給う 背に憑くはずもない音色 足には枷があ…

どうしたって残る

声の残った やけに素直な 歩道にいるのはつらいなぁ 誰の所為とうたえばいいさ それは好きと相反せずに もういいかい 真っ白な空を見ても 精一杯 耳残りを溶かすことで 暮れる 手をつなぐのは簡単なこと 離すのは灯じゃないくらい 誰に言っても違うみたいだ …

24

もう終わらせてしまいたい 心にもないことなのだけど それ以外に苦しさを表す言葉がなかった 帰り支度ロッカールームで 飛び降りる場所まで決めたのに 何の因果か懐かしい人に呼ばれて 顔だけ見せに行った 堪えるのが普通だったはず なのに半泣きで言ったの …

国道物語

真夜中、国道1号線は 闇に明るく行き違う ふらつくわけにはいかないさ 自分の足で帰らなければ 安らげはしないのよ わかってるから追いたてないで 怖い、怖くない念じるうちに 帰り着くものでしょう 夜を嫌う人に紛れて 花を咲かすように少し 安心するくら…

subconsciousness

水の流れのある町を 泣くこと前提に探してる 海が開ければなお良いと 小川のせせらぎもほど良いと 桜、季節のゆく通りなど それだけで染み入りそうだな 懲りても投げてもやめない 息吹をうたうこと どこにいれば安らかだろう 腰も据えずに飄々と 旅人への憧…

春のちからの寄るところ

春は物思いの加速する 労いも一入 ただの暖かさではないんだなぁ 息のできる夕暮れを待っていたの のらりくらりのふりして 息のできる夕暮れが目を覚ましたようだ 歌いながら帰ろう それが臆せずできるようだ 春風のにおいを覚えたら 離れないみたい ただの…

きょうの事など

敵意むき出しのことばが案外離れないモンだなぁ 家に帰ってからも繰り返しちゃったりして 寝不足の所為だよ もう寝てしまえよ そのあとも残るから 厄介な星に生まれたもんだ も少し、続くの 耐えてみよ 言ったそばから悔やむの私もわかるからさぁ 許さないの…

苦しさとの同居について

病室の天井は思うより高い こんな部屋で希望も説けない 涙落ちても拾う者なく わかっているから もうやめたよ 思い出すだに苦しさは 息づかいまで戻り来るけど 解放された今ならわかる 思うように生きよと 君の生だと あれは自分にもあてはまる言葉だった 田…

たゆとう春

云えぬことは増えてゆかぬ 原始から何も云えぬ 遠ざかれ柔き者 私には抱けぬから 春、名残りだけが積もる 人、後悔に怯えて暮れる 1秒たりとも無駄に生きるなと 唱えるなら幾許か安楽をくれ 近う寄れ涙なら 私にもできるから 春、浮く風にもたれる 人、侘し…

よもつまびらか

おいでなすって 黄泉ともつかぬ 船は混んでいて? 清く畳んで 白の衣は やさしく置いてきて 鳥のこえは気のせい 洗い場で跳ねる箸 笠をかぶって 軋む両手を差し出してご覧なさい あれひとつ、ふたつ 玉も贈ろう 食うも食わぬも任せよう おいでなすって 世も…

いとしの Loch Lomond

まだ見ぬ湖 思い馳せながら 優しメロディーに身を埋める あぁいとしの Loch Lomond どこで聞きおぼえて 遠い昔そこにいたの かなし Loch Lomond 戦の帰途も 猛き息吹も まだ見ぬ景色 歌に浮かべて 湖の果て、空まで広がる あぁいとしの Loch Lomond いつか過…

部屋

弾けないピアノの横たわる 狭い部屋 身を屈めて 地面と同じ高さにまさに眠っている 外を大きな車が通ると揺れる 景色は碌になく かろうじて日の入った もう閉じ籠るために 生きているとしか思えなかった あすは、あすは、 開けるだろうか ユニゾンからの開け…

遠い愛

愛は死んだ 手を伸ばせばそこにあるよな感覚だった ゆらり午後のカフェの隅で 目の前がぐらつく 吸えぬ煙草くゆらすよな気分だった 春まで飲んで 愛は 遠い愛は やはり離れ消えていった まだ残った 君の席をじっと見ても及ばぬ 愛は死んだ 辿り着けば不安に…

枷と暮れ

すっと、息をしようと思ったんだ それがなんでこんなに難しくて 春風、いやに気分よく行かないでよ 虚しいでしょ 人混み、地下売り場のにぎわい ゆられ夕日を見てたはずが寝こけて終点 ほら暮れて勿体ないなぁ ほんの小一時間で思うことは山 枷があれば身は…

夕のうた

寝覚めて夕、 ただでさえまやかしの世は脆く 私のようにならないでね 夢もつづき声確か 覚え書きのように持っているけど 鼻歌にはならないなぁ 向こうの持ち帰りはヘンテコね アベコベね 幾つか行き来するうちに酔う 薬なければ 耐えられもせず あぁまた夕を…

今生のララバイ

煙草の匂いが大嫌いで それはもう一生続くものだとわかっている 闇雲に世を嘆くまいと 決めたそばから覆い被さる 記憶、寝覚めの影 撃ち落とすまで 卒業、名を忘れた鳥 張り巡らされ 辻褄の合わないことで 世はできているらしい もう泣くまい 悩まされるほう…

無題

悲しみや苦しみを歌うのならば 悲しいまま苦しいまま 解決せずに終わる歌が好きだ たった3分やら5分やらで 明るく変われるのなら 最初から嘆く必要なんてないでしょう だから 悲しいなら悲しいまま 苦しいなら苦しいまま 終わってゆく歌が好きだ 先の見え…

PM

恨みつらみでできた今日 電話の声もいくらか 柔くしてくれているのだろうか それでも許せないものは許せなくて 産まれ堕ちたこと あたたかいはずの手も 知識だけ植えて おぼろげに過ぎてくものね しゃがみこんだまま動けなくってさ 苛つく笑い声が残ってる …

海ににている

海ににている 背も声も 優しすぎて項垂れる日も 海ににている 遠ざかる その日の姿までにている 雨ふり矢先に街へ行かなければ 混みあうのね しょうがないけど 少し息が詰まるみたい 会えるなら会いたいけど そんなロマンチックに埋もれないところまで 海に…

泣く必要はないわ

泣く必要はないわ 市井に溢れる励ましの歌の類など 所詮、お前の心も知らぬ 華の住人の戯れ言さ だから 泣く必要もないわ もっと言うなら 堪える必要もないわ 正しいことなど誰が決める お前が悲しいなら 泣けばいいわ

天へ

春の陽のなかで憂うことの愚か 誰に言われずとも知ってるってば 抜けてゆく道 隠れる日和 それが私の普通 正気の沙汰 神に縋った何十年を 憾むわけではない ただ 遣り場なき身は 天を向き 小言ひとつも唄うだけ 人の世のなかで歩くことの枷は 誰も知らぬまま…

胡蝶の春

眠っていた気がしたのに 覚めた夢 誰彼と伝えきれず 空は久しぶりの雨模様 匂い、意地っ張り、背格好の似た 誰にも言えない神の気よ 胡蝶の春を思えば 身体の痛みさえ柔く きっと貴方はいつまでも闇にいるのね ぼんやりとした頭では 解けないわ またすぐに消…

恋う日

音楽室のピアノに 1人座っていたの あれは昼か夕か グラウンドに君が見えたから もう放課後だったね 記憶は断片で 感覚だけ鮮やか まだ恋をしていてもいいですか 誰にも言わないまま 友達にも 君にも そして僕にだって 閉ざして閉ざして 歌でもうたって 帰…

planet hide

子守唄に聞き覚えはなく 春風忌むほど病めない あぁまた思案のしどころか それが四六時中 よってたかって噂話 なんだいたのって空気みたい そんな仕打ちをこの星で 受けてる気分 気のせいでもね 孤独だなんて 追いつけないなんて かわいいものじゃない 私か…