おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

2021-12-01から1ヶ月間の記事一覧

何もかもを手にするなんて無理だから とらわれることもなければ 癒されることもないほうを 選んだ やがて時ゆけば 虚しくも清々しくも 交互に同時に訪れる 壮大に迫る音楽を 愛しながら愛しながら 振り払ってやる ひとりきりは怖くないけれど 苛まれるのが嫌…

宵のradio

今宵の泣きも 飲みこんだままでOK? 認知の歪みだけで ここまで来たと言っても 過言ではない どうしたって思考は暮らし向きのことになる 訳なんて簡単 単純な話 金が無いからね 千尋の谷へ さあお行き そんな易いものじゃなし 素直な気持ちを吐き出して 受け…

波打ち際は、ないよなもの

波打ち際に 思い持ち行かれる人の多いこと 見えなければ暗がりも霊も ないようなもの ないようなもの 出し間違えた手紙の行方 鴎も知らぬ存ぜぬ 聞くに及ばぬ 流れ着くのは 月うつした硝子細工 辿り着くには 気の遠くなる あちらの雲行き思うにつけて 散るよ…

行けどもひとり

この感覚を分かってくれる人とだけ関わろうと思ったら いよいよ山に籠るしかなくなるからと 妥協したつもりで偉そうに 唯々私が世の中から外れていただけだった 縋りつくしかない歌が 今日も身の内に流れる それは血よりも濃く 医術では捉えられぬものとして…

揺れリズム

愛は約束とは違うのよ 履き違えないようにしなくちゃ 冷えても醒めない国道3号 南へ南へ 行き着くまで 覚えたての呪文を 必死で唱えて走らす夜は まるでこの世にもいないような けれど意識は意地でも保たなければ 愛は約束とは違うなら 信じるも信じぬも自…

恋寄す渚

決して振り返ることのない人を 目で追い続けたことが 今さら来る 手は赤く荒れ 泣き腫らすのは 彼の目にも留まらぬ少女 坂道を 後姿を 思えば戻る 揺り戻る だから嫌いなのよ故郷は 少し汚れたものでも 使い続けることができる人 0か100かでしか考えきれず…

白い夜

泣いて終わるわけにはいかないからね もう必死よ 十字で彼の人は 本当に望んだのかしら 幾らも幾らも 問うても問うても 届かない 図れない 泣いて終わらないように 気にかけているのよ 生き抜く方法は幾らでも 唱えられて 繊細な者も生き延びてと 幾らでも謳…

歌われなくなった歌のこと

今日絶望に会っても 生き長らえるように備えておかなきゃ それが行き過ぎの考え過ぎになって 何でもない日に心を病むの でも必要な人種でしょう? どうして邪険に扱うのよ 怪訝な目で見るのよ あなたに見えないものが見える人 恐ろしいと避けられて 歌われな…

女子もすなる

女は爛漫でなければならないと 昔の誰かが決めたのならば 貴方に相応しいかどうか以前に 恋する資格もないということで 良いかしら? 誕生日に電話を寄越す それが正しい人であり 愛される条件だと思っていた 間違いだったけれど 明日は大人しくしておくわ …

かなしみとともにある

かなしみとともにある渚 決して口には出せないさびしさ 海の向こうから来た人たちが 好き勝手に愛でる そして帰ってゆく この地で ほんの数日数年 過ごしただけでは知れないさ 純粋は嘘か無知だ 本当にあるのは 逃れられない息苦しさ 思春期に浴びたらどんな…

海を越えるなら

海を越えたいと思うでしょう? それを思う人はもう 海を越える人なのよ 夢を追うより尊いことで 神は乗り越える力のない人にも 平気で苦難を与えるけれど 若しくは関与していないだろうけれど あなたが小島にいるのなら それは海を越えるため 船も切符も金も…

Bonnie

タータンチェックの赤いスカート もうこれだけで生きてゆきたい 風に靡かせるためだけに 嫌いな街にも出かけたい 水辺の多い彼の国に 思いは高まるばかりです Ah Bonnie,Bonnie Water&Songs 愛でても愛でても 足りないんだもの どうしたっていうのかしら 浮…

歌うたいのとなり

まぶしかった朝 もう隣には貴方はいなかった 未だ慣れない5時の明け 魔法の中にいるようで せめて確かに腕を掴んで そのためにいてほしかったのに 引きずり込まれる歌うたい 愛されれば居残るだけの熱 とっくに忘れた西の空 冷えたその様 少しくらい我慢すれ…

解けど解かれぬ

たまに物語の流れが読める時 この人は平気で死なすからねと 悟った喜び交じりさえ 感じてしまうことがある 不謹慎は 誰かが糾弾するまでもなく 私がしっかりと持っている あとは誰かを傷つけないようにだけ そっとそっとしておく 平和も平和の21世紀に どっ…

声を大にして、

舞いあがって散るのには 丁度いいいのち 逆さえにしもなんのその こちとら元気 そんなに泣いちゃって 気の毒だなんだって 信じた神を 信じなさいよ こんな時こそ 貴女である必要はない 喚くも歌うも好きに良し 品行方正クソくらえ 口の悪い子になりました そ…

潮風と花時計

黙りこんだら分からないでしょ 不安になるために来たわけじゃない 待ち合わせの花時計は 物珍しく他所の人が撮る 枯れても潮風に晒されても 思い出の補いと 2人の間の場所 白い大橋の下を汽笛が 見送る気にもなれなくて じっと目をそらしてたのよ 知らない…

転がる恋はどうして

恋はかなしい生き物だから 転がるように落てゆく それは構わないわ好きにして それがどうして私の所へ来たの やめて苦手なの 胸が詰まるのは それでなくても日々の日に 受けているのに 坂のぼり国道向こうのビルが 隙間から暮れていった赤 あなたが握った手…

世から漏れた唄たちよ

伝承から漏れた唄が幾つもあったろう ひっそりとうたわれて 或いは1人の内でのみ 其れらを知るためだけに 異なる時空の中に 落ちてゆきたいとさえ思う とかく新しい世を求めて 保守より革新を 此れは政の話ではないのだけれど 人は何も起こらないところに …

冬参り

しずかに手を合わせたから もう許して ここにはいつまでもおれない 車通りも多い 花の挿し方 バケツ持ち込んで 蛇口回して水を汲む もうね うろ覚えの 彼是を寄せ集めて 偲ぶ振りも 必要ないでしょう 言ってしまえば 元も子もないことを 言わせてもらえば 時…

置いてけぼりのたましいは

見捨てられ不安と云うらしい そんなに詳らかにしないでほしい 船は日に1度来るけれど 去った人はそうは戻らない 多感に彷徨に忙しく 神も呼べど応えない 美しいとされた西の果てが どれだけ不安の巣窟か 貴方は知らないでしょ 初めから在るべき場所は 此処…

蟠る12月

いとおしさの振りをして 人を苦しめる情念が嫌いだ 霧雨に薄ぼらけ 本当は縛りつけていても 美しい振りをして にじり寄る歌が嫌いだ えにしの中にいない者は 罪でも犯したかのように 置いてけぼりの 責めつくしの 冷えきった12月に あぁ尊き魂だけを 愛でる…

恋は消える

恋は失うためにあるものよ 溜息に落ち込まないようにして 削がれてゆく情話 繋がれた手も あたたかさも信じないで 距離もないのに 恋は終わるようにできているのよ たとえば共にあると誓って それ自体が幻かもね 汲み敷かれてゆく情話 帰らないと決めたから…

八雲

整えられた棚に季節の絵本 今時分はクリスマスの鮮やか 地階にありながら陽も注ぐ 大量の本に囲まれた時 あぁ知を得るに一生は 何と短いことだろう 決して烏滸がましく全知全能を 求めるわけではないにしても 己の出自を恨んだり それでも平和な国で時代だと…

貴方の言葉をさがす午後

貴方の言葉をさがす午後 聞き慣れた歌に"givin' and Forgivin' " いつまで経っても整わない 太陽にしたがう暮らし 眠り落ちてもまた覚めるころ 日は沈みきって暗がり あぁ此処も立派に生きる場所よ 示すかのような狂った時計 夜に少しでも落ちてみて 貴方の…

国道1号と本の世界の間

沈んでゆくのは慣れているから もういいの もういいの 図書館帰りの鬱ぎこみは 帰ってこられないだけなのよ 入り込んだ世界 目も手も足も 侵されて色も音も知る 味さえも、ね 赤いタータンチェックの ひらりスカート 暮れの色に合わせて 馴染めない此方 少し…

記憶力の弊害

記憶力の弊害 殴り倒されても それを堪えても 助けを叫び遮られても その情景も痛みも 残る残る 記憶力の弊害 例えば仮に幸福の一端を見ても どうせ奥にいる負の感情を 想像しているのか 創造しているのか やれやれ 沙汰の細かまで 残る残る 記憶力の弊害 明…

行き着く先の炎

寂しくはないかと彼女は問うた お前くらいの歳の頃は 耐えられず紛らわしに 誰彼と居たのだと 問われ心の内に思った 強がりでも何でもなく 本当に寂しくはないもので 解放された安堵のほうが大きかった 思い返せばなんと虚しい 人間本来の在り方から 遠く離…

箱舟にあぶれた その者たちは皆が皆 悪だったろうか 問うも責めるも恋うも 叶わぬ 古の声を聞きたくなる 晴れて晴れて 晴れて償え 然程意味などない空が 一点青に染まっているだけ 箱舟が途絶えた その時が所謂 終わりの始まりだったろうか それにしては早す…

潜むほかないのだろう

悔しさ堪えぬ夜だった 人の生き死によりも僕には重要だった 明後日の方向を向いた幸運が どうかどうか自分のほうへ それだけだ それだけだ 急な雨風に晒されれば 否が応でも考える 自分を愛せと言うけれど そうすれば他人は蔑ろになるだろう どうして幸せに…

降り罪ははじめから

遺す言葉も浮かばずに その時はふと来る 晒す身体はいつの間に こんなに朽ちてしまったの お夕飯には間に合うように 言ったそばから寄り道の なんて かぁいらしい 歩き姿と追いかける背 幸せでありますよにと 願っただけが罪なのか 箸を置けばもう終わたも …