おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

Super Star

Super Star ステージの上には確かに 背の高い彼が立っていた 同じ空間にいる 歌が聞こえるはずなのに どうして泣いてしまったんだろう 嬉しいだけじゃないはずで どうして見上げるだけなんだろう 同じ時間にいるとして Super Star かなしいことは幾つもあっ…

雨音

雨はまた じとっと重い空気を残していった 詩にもならないね 心地よく描かれることが 多いくせにさ ズルイもんだね 笑っても謂われなく貶されても 強かその姿に倣いたいもんだ 雨はまた 途切れ途切れ 季節をなぞるだけの業を成していった 誰だろか 歌うなら…

故とこころの渚

時が経つことを思うにつけ 朽ちる怖さの本質を考える 物理的に死んでゆくことなどではない いつの間にかあちらにいた時の恐ろしさ どうして憶えているような気になるのだろう 何生繰り返して、と無意識うたったこともある もう気づいているなら 何をすれば往…

酷と今

人は終りが見えかけた時 得体の知れない不安にどっと襲われるのだろう まだまだ若輩に何がわかると自分でも思うけれど 思春期のとてつもない不安にその欠片を見る あぁ怖くて 夜の真中より夕暮れが恐ろしいに似て だからといって私は添わない あなたが生きて…

水流れの手紙

息の詰まる思いを 幾度耐えてきたの? 小さな背に綻びは 幾つも負えないもの 大丈夫って言ってあげたいけど 遠い遠い星にいるのよ 物語の中みたく この目この手すべて使って 届きたいと願うのに もうすぐ年に1度の日ね 川は晴れるといいね 歌えば聞こえるっ…

また嗄れて 性懲りもなく私を苛めに来たの? 最初からここにいるじゃないかと わかってるよ言わないで 喉を喰い千切りたいと思っても 物理的にできないように 己からだけは絶対に逃れられないように 出来ている 己の声を嫌っても また暮れて 湧きあがる彼是…

忌避の日和

倒れた瞬間の無念を 残された者は知る由も無し ただただ手を合わせるには早く 何を祈る時でもない 慌ただしく業多いことが 誤魔化し癒しになるためと 人の言うのを聞くにつけ 黙って思うならどんな時を 過ごしただろうか 一生に一度しかないから 試しようも…

其処此処の空

街の暮らしにはもう慣れた? 駅も交差点もびっくりするでしょう毎日 似合う似合わないは別として あなたなら生きていける気がするわ すっと風が通るのなら ビルも排気も構わないはず 空が繋がるって 昔からの詩に 鼻で笑ってすかしてみても 結局行き着くとこ…

初恋の声色

また纏わりつく 離れる気もない声を 胸に残して眠ろうか 夢に見るくらいなら払おうか 宵闇もまだ明るい気がして 都会に恨み節も格好悪いから 今じゃもう遠い 場所も時間も果てのよう 思い出してるよ 途切れ途切れのラジオから掬いとって あなたの歌を繰り返…

夏のふりして

赤いワンピースが黙っているままのクローゼット 蒸して夏夜は 居心地も特段いいわけではない部屋 御伽草子は飽きるほど 自分の目で読んだでしょう 焦がれ先もなくなったころ さらに暑い日の下に 扉が開く 白い帽子は型崩れ間際で保っている よかったまた 辿…

おらぶ凪

こげんよか日和に泣いとらんで 浜に行けば赤か傷も治る 入水と見紛う人もおる 笑われてでも浸かってこんね じっとしとるとは性に合わんとやろ こまか時からそげんやけん わかっとるとよ また暑なっけんね 倒れんごてして 陽気におらんと 墓にやたまにでよか…

捻くれ三太夫

小気味いいリズムで 心地いい歌うたってさ やんなっちゃうって言えないもんだなぁ どうせこっちが悪者でしょ 電池の切れた時計は6時 寝ても覚めても不安な時間 おいで、おいで、 連れてって…あげないよ 目線をそらす あの子は知らないさ 輪をかけて襲う震え…

昏がりの夏

不機嫌をさらすつもりもなかったのに あんなに嫌いな空気 自分で作っちゃったのを感じた 育ちがよくないからさ すぐ顔に出る やりたいこととやりたくないことを どこまで口にしていいか わからなくて 大好きな電車の窓 外は緑 見向きもせず 暗い話ばかり読ん…

陽気の渚

ついさっきのメロディー忘れちゃうのに 何十年も前の陽の気を憶えてる 怖がらなくても大丈夫って 自分で作った誰かが言ってる 音楽が開ける瞬間が好きで その仕組みは宇宙のように知れない 卑下しなくても大丈夫 感じることに勝るものない そうやって刻んで…

きおくの関

致し方ないことで世はできているのだろう 坂を下った先にあたたかい背が待っていなかったのも 一度たりとて此処にいていいのだと思えたことがないことも 嘆くなら平気得意で 頼まれてもないのにさ ふと思い出した 綺麗な夏とはかけ離れたものだけど 何でもな…

思いだす季節のこと

勇気のいったことなのよ 今ならなんてことない生まれ月などに すれ違う人の静けさに 恋少女は小さくなって だから余計にね 鼓動が大きく聞こえて いつだって泣いちゃいそうな 渡り廊下の夢を見る もっと季節がそこにあった 人の去ること 恋しがること 知らせ…

めぐりかぜ

強すぎる日にあてられて 泣いた振りも乾く 暦のない部屋でも 気づくように送ってくる 風、風、 また嵐に途端の凪 意地悪なくらいの営みを 愛すならいっそ全て 投げ捨てるならやさしく 恋いすぎた罰あたりかしら また巡ってくる 風、風、 色を忘れたふるさと …

いにしえゆかし

明日からまた雨、 心地よい今日の陽気は優に使って テレビからご親切にどうも ふと思い致すは まだそんな利器のない頃 空を見れば 気を取れば 何を思った古の人 固いコンクリートの中に守られ暮らし 小生意気にも思ったの あぁ私もそうでありたい 気を以って…

mama

また夢に見ちゃうくらいある 癪だから言いたくないなぁ 優しいことくらい知ってる 許せないひと言もある 崩れる時は一瞬だって 世の理を教えてくれたの? 身をもって 泣きつくような幼子でもなくて 振り払えるくらいの大人にはなれてない 縋るも恋しがるもか…

あなたが息を引き取った地が とても綺麗に生まれ変わって 何にも知らない旅の人達が なんていい景色と過ごす場所ね 皮肉じゃなくて そんなこともあるんだとふと思った 白い壁 見紛う僕は まだ過去を生きているのかも 悲しいと思ったことなど 申し訳ないけど …

あこがれ

花言葉1つ覚えて 大輪の陽気を待つ 梅雨も重き真中に 気の早いこと 笑われても承知 思い描くことはいくらでもできるわ それなら得意なの それしかできないんじゃないかってくらい あこがれに日は昇り暮れ ひと息ずつ近づく真夏 花言葉1人唱えて 黄色い花び…

思い出よ遠ざかれ

意地悪なひと言に泣いちゃった日の 夕日の色ったらないね 電車やりすごすくらい 引きこまれて 突き放されたんだ 意気地なしは うたうたい 幼いころに縋る節 強い人にはわからない心地 消えてく消えてく どうせなら いいトコ取りもできないなら 柔き思い出よ…

伝う声

悪い夢ならもう慣れたからさ 今度はもっと刺激的なの頂戴よ カミサマへの愚痴も 積もれば足場がわからないくらい 小生意気になるもので ほんとはdance musicが精一杯だったりする 雨つづきでも 泣いちゃわないように あなたの好きな移ろいの中 息吹の一部で…

eyes

君のnarcolepsy 他は知らないが もうお休みの合図じゃないか? 詳しくは知らないが 知らないなら放っておいて 言われそうだから先に言うけれど 放っておかないからね? 大好きなTime-lapse photography 心躍らせてるのが見てとれる 君に目や脳はそもそも そ…

なまいきざかりのうたうたい

星空のふりして迎えにくるの 身体やわらぐ時間に沿って ついてかないよ 甘いにおいでも もう正体はわかってるから 伊達に幾つも昔話を 仕入れ続けたわけじゃない 遠く飛び立つこと何度でも 美しいと憧れるように世はできて 私だって例に漏れず 闇夜に光を探…

真昼の電車

人のまだ家路遠い真昼に 電車ゆられ川流れを見ていた もう終えてもいい人生を ひと房ずつつないでいるようで 泣いたりはしないよ 大人にならなくても 耐えてばかりで いつか壊れると人の言っても そうなっても守りたい ちっぽけで揺るぎない矜持とか 夕刻の…

熱とおまえ

熱は上がりきって、いずれ落ちつく そのいずれを待つのが苦しかろう しかし、いずれ落ちつく しばし、思いはせずにおけば 6月は思いの外寒くて 泣きだしそうな気持ちもわかる 取る手もないから握り方も 優しい言葉も忘れてしまった あぁ 日の暮れる街にいて…

夕凪夜凪

さあまた波の語りゃんせ 夕凪 落ちる日に溶けて 輝き淡く消えるまでが物語 人の営みの終えるころ 世の凪ねがうように そっとゆらり風のゆく もう傷つくことなかれ しゃぼんを吹いた少女もまた いつのまにか大人になるように さあまた愛よ通りゃんせ 夜凪 静…

夏の気配

雨のふりしてやってくるんでしょう 齢20数年あれば気づく すっと陽高く いつのまに変わる グラデーションが得意みたいね 暦はきっと正確に刻んでゆくものではないみたい 雨のにおいで気づかざるをえず 嘆き節など演る暇もなく すっと陽高く いつのまに照ら…

音楽の庭

嗄れた喉はもとには戻らず 初めからこうだったのかと思いはじめる 心身つながっているという呪い どちらにしても落ちるばかり 癒されると噂の classical music 私の耳ではわからないけど 思いこめばひと望みあるのか 半歩、外に出ても 陽の高さにやられて 思…