おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

やわいままいよか

しんでしまうまでのきおくが そのあとどこへゆくのか どうせしれぬことならば やわいままいよか 告げは必要ないということで 審判も簡略に 好いて好いて其方へゆけば良い ねえもうかるはずみも あらそいもひがみもない やすらかなとこへゆけるなら やわいま…

夢見と明日

いつの間にか眠りに落ちても 誰も背に触れぬ今日 夢見はまた如何許り 預けようか どうせコントロールできんから 事細かに思えど悩めど 考え過ぎだと笑われる明日 思考こそ至高だと誇っていた 牙城が見事に崩される あぁまた生きねばならんのか 面倒と傲慢の…

恥さらしのいのち

多元宇宙に興味を持ったのは 周りへの違和感からだった 生きている次元が違うような感覚 それは自分へのものだった 幸せな人のいる空間が苦しい 貴女の悲しみさえ眩しい いちゃもんつけるだけの 狂い人に見えるだろう? もういいや それでいいや 線引きも病…

多感の戻り来る

風邪でもないのに寒気がしたのは 多感の戻りかな 気をつけなくちゃ もう誰の所為でもない代わり 誰の肩にも縋れない 背からこんなに 分かりやすく震えてくるものかな 世は春だというのに あたたかに歯向かいたくはないな そう容易く死ねない代わり 容易く生…

天仰ぐ罪つくり

罪つくりが早かったから あとはどう拭ってゆくかの たとえば皆が青春や あるいは欲に溺れるころ もう何周かしたかのように 償い繕い 恥じ入るだけさ 教室は似合わない 家にも居たくない 海なんて爽やか以ての外 あぁ連れ出してくれないかな この島と言わず国…

雨のち雨のうた

もう5時 かえりみち みちびくのは夕焼け小焼け かえりつき いちど息とめて よしがんばるぞの玄関 流れ星みた気になれ お姫様の服想像して ばかみたいでいいから 今日も耐えなきゃいけないんだよ 雨ふれば きっと晴れる 風吹けど いつか凪 そう歌う人たちは…

生き間違えた場所だとて

拐かされてゆく者は 其れと分かっていないのだから どれだけ沙汰にならず 消えているだろうか この星に来たことから そもそも間違っているとして 其れに此方も気づいて 故郷で誰かが求め呼んで はじめて また会えるのよ どれくらいの確率かな もう生きること…

明日の気

弱りゆく身を 抱えた者にとり 明日の天気は 拷問と光 悲しがりそびれた 付けは必ずくるのだから 素直に泣きじゃくる隣の子が 羨ましくもなるものね 生きてゆくのが上達するわけじゃなし ただ恥を前から隠す術 ずるくなってゆくだけよ 弱りゆく身は 誰にも見…

休日

煙たい工場地帯を抜けたら 一気に海が開けた 無理くりにでも連れてきてくれた 意味が分かった 慣れない街 別に私も あなただって 縁もゆかりもないものを 無理くりにでも好きになるには これくらい強引がいいさ 終わりかけの遊園地を横目に 走ってきた もう…

君の持つ記憶

記憶なんて無いほうがいいよ 花時計は大概枯れて 華やかな営みも無いよ 大抵は金稼ぎさ 食うに困って人の道を 外れないくらいには働かなきゃ 狡くも非道くもなれないくせ 一丁前に捻くれてさ 生きてゆくのが下手なだけさ それでも愛すべき人もいるけれど そ…

月を見たはずの人

月を見たはずの人が帰ってこない 美しい星に帰ってこない 愚かにも待って居よう 100年200年 愛が消えた悲しみなど なんてことない ただただ初めからそこに無かったことが 悔しいわね あぁ帰り着く標無きなら 私が這いつくばって示そう まだ足りないというの…

せかいはいくつ??

陽が落ちるまでは僕らの世界 おいでおいで 今のうちに呼ぶよ だーれも気づいてないけれど 暗闇が怖いなんて嘘っぱちさ! 連れていってあげるよ そのためのわなだよ 居なくなる人があるでしょう? 不思議や条理に当てはめられて それはこっちにいるだけだよ …

時はむかし

肌は白く透き通り 草原を行く様は この世界には似つかわしくない 女神かと思った まだ許されぬ時代だった 手を添えたかった暮れ時の 行き場なき思いは まだに居残る 外来の物だろうか 見慣れぬひらひらとした召し物 彼女を湛えるために 風は旅しているのか …

いらちご

機能不全家族の恐ろしいところは 寂しさすら 教わっていないし 体感できないから 愛乞うことも無くなるのよ ただぼんやりと 無があって このままではいけないという 焦りも無になり 感情を失くしてきた歴史が そのままその子になるのだから だめね いつまで…

思ひ出

人の心が侵食されてゆくのを 嬉しそうに見ていた人がいたけれど そしてエスカレートして 自分の手で言葉で痛めつけていたけれど そんな彼女を見て 憐れに思ったわ 楽しみがそれしか無い人生なのね 傷ついた者は去り 新しい世界で広い世界で 然り生きているわ…

開けた宙

洗濯物から春の香りがしたら 吹き込む気が温もりを持ったら 居た堪れなくなるくらい 世が晴れて見えるのよ 大切に大切に育てられた 人には人には分からないだろうけど 例えば電話のベルがなるだけで 息詰まり怯んでしまうものよ ねぇ揺れ動かされるのはせめ…

季節しらべ

雪は溶けるまでに 先行く季節が必要 追われ縋り負い 風待ちまた営む 優しい人ほど言葉少なに 去って行くものだから 今も来世も無いわ 在りとて見えないわ ねぇ 後を追ってもいいかしら 行きしなに美味しいものでも しかし持ち込めるものかしら あぁ 春の積り…

思いあぐねた末の死も

思いあぐねた末の死も 苦しみぬいた後の生も 差して変わらぬものだろう それが悲しいことだろう あなたが落とした悲しみを 誰か拾って捨てるだろう はたまた野ざらし風ざらし 行き着く先は同じこと あなたが潤んでゆく様を 笑い訝る人もあれ たとえこの世に…

神の夜明け

香の残るは神の仕業ね 全くもう ただただ春だと 愛で浮かれていたかったのだけど 余韻の宵に やられてしまう者があると 一度確と伝えたほうがいいかしら どうやって? 名も知らない調べが また届く 全ては教えてくれないのも 甘やかしかしら 試練かしら 五感…

pure malice

女は汚らしい手を使う 染められていきな 好き好きだから 春の陽気にやられるうち 取り返しのつかない じわり染入る 酒の宴の 泣き腫らしなど 桜の下で溶けてしまいそうさ 分かりやすい悪役に 気を取られているうち やわらかな身体 風靡く髪が 貴方を連れてゆ…

在るかもしれない命をいきて

通り過ぎた 彼はもしかしたら 実在しないかもしれない そんなことばかり考えていたら 信じるものも 信じられなくなるわ どこかで間違った 感覚を落した 若しくは過敏になりすぎて 消えたふり そうしないと生きていけない場合 失せることもあるらしいね 冷た…

五差路の春まつり

余韻だけで泣き出しそうな 春の祭りは煌びの極み 何故におやすみ 置き忘れた五差路 おいでおいでも 闇落ち前 桜並木 其処等と違う 引き込まれてしまうわ 酒の呷り 泣き泣き夜風に 今なら映える 連れてきな 何度でも そのためにお前は幼子のまま 家路いずこ …

live on music !

寄り掛かって嫌われるくらいなら ひとりでだいじょぶだって 聞かれてもないのに笑って 積み重なった 疲れ帰る部屋で 音楽に最後ゆだねる live on music ! 物語りは どこまでもゆけるよ 知らない方が好き live on music ! 泣き語りは 後のあとの方にして それ…

思案に暮れよう

もう顔も思い出せない人を たくさん傷つけて 好き勝手振る舞っていたことを 気づけるくらいには大人になった 今からどうすることも できないけれど 着飾ることや 日々化粧をすることさえ それは煌びやかな世界の住人が することであって 私には許されない類…

深く上がれ夜半

抱えて眠るには大きな爆弾だ どうしよ どうしよ 捨て場所もないや 午前0時はとうに回って まだ まだ 深くなるんだ あぁ僕は 生きていたはずが もう感覚も失いそう あぁ僕は 消えかけたはずが 胸だけ重く沈みこむ 時計の針は音なくして あぁそれでも進むだろ…

呪いの中に花は咲くか

花を愛でる心は 生まれ早々に捨ててしまったけれど 未だ興味が残るとすれば 呪いの中に花は咲くか 追い込まれた命からがら ぼぉっと過ごした暮れ時の後悔 買い間違ったアイスクリームの色 言いようのない命の恥ずかしさ どれを取っても呪いさ呪いさ 気まずい…

僕の好きな人たち

燃え上がるまでの炎が どんな姿かたちをしているか 皆ちゃんと知っていますか 自暴自棄に暴れたり ホームでもういいやとなる人が どんな心情を辿って そこに至ったか知っていますか 大きな歴史の流れとは 掛け離れたように見える 小さな家の小さな部屋で 治…

ハルコイ

今日は薄桃色のワンピース 気分がそう言うからいいんじゃない 君は良くも悪くも 気にしないんだろうけど 小花散らして浮かれてみました 白いスニーカー合わせてみました 結構走れるのよ すぐに疲れるけど 今日はついていけるだけ ついてくんだから 遠足の前…

さながら異聞

まぁだ雨降りの 足取りは覚束ず迷い事 軒を連ねる商い人 寄る辺もなき我が身の事 唐傘置いて去る人の 優しさに気づくは数年後 まるで時か場所か何れかを 越えてきたかのよな広き視野 あぁなりたいな しかしそれより今は 旅が無事に 心落ち着けて 故郷見られ…

朽ちるまでの色合い

自分の偏屈には理由があるから なんとなく、許されるものだと思っていた でも実際、 理由があることと許されることは 別な気がしてきた 我儘放題のクソガキを見て それ見たことか 甘やかされた結果だと 詰りたくなるけれど もうまず自分自身が醜いことに 気…