おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

春ささやかな記念日

髪が伸びたのね

もう泣いたりはしないね

此方の都合を押し付けるには

まだまだ早いの分かってる

 

暦をまるで追い越すように

春陽がふわっと来た午後

どうか健やかであれと

初めて思えた幼い手

 

己のことしか思えずに

誰かの愛も気づけずに

矮小さながら孤独の檻

いつの間に抜けたの

 

桜待ちはあと幾日

もう少しの大人し寝

いづれ歩けるようになったなら

一緒に春の中へゆこう

 

これがね私の好きな

あたたかふわりの空気です

そしてね彼が好きだった

この地この風

2人でも

その中にいようね