おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

呪い子の浄化

人のことぐしゃぐしゃに傷つけて その不幸の上に立ってでも 幸せになりたい どう考えたって 倫理的に間違っていることを 君が初めて口にした 不謹慎にも あぁ良かったと思った 君は君を生きてくれ お願いだ 傍から見れば忌まわしい 勝手をしてみていいのよ …

神様が腕の中

www.youtube.com 雨のち晴れの湿気た部屋神様が腕の中沈む寝息は天の其れ僕などの腕の中思い起こせば愛に爛れた昨夜はきっとまやかしか今がまさに幻かそんな虚ろを朝明けに照らされることになろうとはただの女に成り下がれなんと乱暴な願いだろ雫残った熱の…

水玉模様の夏が来る

ひとしきり降り注げば 雨も落ち着くだろう 誰の仕業 言わずもがな 移りゆく季節の気配して 買ってもらったばかりの お気に入り長靴で ルンと少女 水たまり踏めば 呼ばれるように太陽が 道は覚えた 迷っても声を上げると習った 大丈夫 めぐるものよ あぁ愛し…

五月の追憶

擦り減ったペン先を見て もう宮沢賢治の生きた時代でもないのに 力加減もできず 押し認めるしかなかったのね 愛せなくてごめんなさい こっちが言われたいくらいだわ 弱り朽ちれば 焼かれ還れば 罪が消えるとお思いか 結構なご身分だこと あなたが先に生まれ…

cafe の隅っこ

優しさを忘れた時に 死んでしまうんだと思うよ 理想はそれで取っておいて cafe の隅っこ 泣いたふりが上手な ひらりスカート あらわれた 爪切るくらい自然にさ 嘘はつけるもの 誰を傷つけただの思わない だって恋していたんだもの 言うほど綺麗じゃないから…

枯れ穂のうた

朝露も痛いとは 誰も想像つきますまい ここで黙って枯れ穂の最後 自分で始末をつけましょう 風に少しく手を借りて 雨に痛いとこぼさずに 移ろいゆくもの1つと 嘆くだけなら叶う人々 声に出ることもないまま 静か揺れているのです 朝露もとどめのように 刺さ…

あなたは雨

病める時も あなたは雨 しとと窓辺 冷や風負い たとえ神が呼び寄せよと 行かぬ存ぜぬ気持つ主 健康な身体さえ あれば戦にも出られたろ 奪われた力 途端に 虚しさに全て変わるのなら 要らぬとも云わせてくれ 病める時も あなたは雨 果てる時も あなたはなぜ …

背を擦る者のあれば

何者かにならなければ 愛してもらえない恐怖が 今日も全身をつんざく 本来なら目覚めることも難いのに 必死で堰きたてられ起きあがる 貴方の日常に どうか光をと 只唱えることだけが上手くなってゆくのだ 陽は燦燦と入り 誰から便りがあるでなし どうしてそ…

不思議な merry-go-round

夜汽車の気配を見るにつけ この世は不思議な merry-go-round やがて呑まれる波の端 少しく感じる真夜の前 おいで明日には消える傷 眠れないなら消してあげましょう そのかわり、 そのかわりね 呪いのように付き纏うわ 夢か現か知れぬほど 夢見をよくしてあげ…

彼方の宴

桜まつりはまだか まだか 酒の準備はもうよ もちろん あの娘 陽気な歌に乗せて 戻ってくるとの噂たい よかろう 好いたごて飲んで 酔うて 春の盛りを愛でるのが 生きても死んでも楽しみと よかろう 好いたごて歌うて 踊って 生きたモンは大変な 静かに桜眺め…

あやし大人の子守歌

ぼんやりと窓の外を 眺めていたい気分よ できるなら外に出て 駆け出したい陽気よ 泣く子をあやして愛でる唄 幾らでもあるのにどうして あぁ愛だけでは日がな一日 耐えられぬと認める唄はなし 励ますように 昔々の子守歌 我がに唄います 一緒に眠れ幼子よ 今…

月夜の情歌

周回遅れの人生が 悔しくも情けなくもなるんよね やっと今 紙を捲って 前を向いたとて 手は荒れている 恨みつらみはいかんこと 頭じゃ分かっちゃいるもんね それが今 思い通りに 筋道立ててはいけない 歯痒さがある 通りすぎた電車を 顔も上げず けたたまし…

思い過ごす雨

さっと通りすぎた雨 本当は言いたいことも 山のようにあったのよ 予報と睨めっこするより 空と風の具合をみるのが好き そんな古いことばっか言ってたら 降られる 呆れる日々ね もしも呼び声がしても ふわふわと浮世では 信じられない たとえ愛されたとしても…

midnight romance

愛が死んだ時に 神も去った 知らぬ存ぜぬが皆上手いこと 高が数十年 心休まらぬなど 彼が振り払った手の感触は 柔く抱かれた時よりも残る 苦しむようにもできていて 荒れ狂う今日の空が似合いね いっそ駆けだして しがみ付くことができたなら 愛を語るものを…

駅の衝動

ただっぴろい駅だ デジャヴな気もして 行き交う人は声もない 改札の中にいるのか 外にいるのかも分からないまま 弾んだような気になるのは お上りだけの特性でしょうか どうせ疲れ切って寝込むのは 大人しくしててもおんなじだから もっと歩いて好きなだけ …

まだ揺れる穂

情熱を失った人 おいでませ そういう人は大好きよ 年を繰るごとに 弱く狡くなっていくのだから 言い訳は幾らでも 並べられるでしょう 微かに残ったメロディーが 痛いね 痛いね 何故にノスタルジック 今襲う もうね 離して 諦めてゆく こじつけて うまいこと…

小生が雨

急に降り出した 予報は見てなかった 現代にあるまじきずぶ濡れだ 君は優しいから 言えば駅まで 迎えに来てくれんだろな カッコ悪いから隠したいな こんなんじゃ愛とは言えないか どうやったって理想より 暮らしが付き纏う濡れ鼠 ざまあないね 生き急ぐのも無…

許されざる者

花時計は風受けても 扉は開かず 冒険譚の末に辿り着いたのが こんな海辺とは 湿った空気も 投げられる言葉の 苦しさも 吹き飛ばさんと 無理やりにでも 世は美しいと 締めさせようとする 意気地がね 白い大橋 隣の島へ 水の光は太陽の声 生きて生きて その先…

夜の駅までも駅からも

電車の中 まばらな人 皆下を向いて いつの間にか外の景色も 見えないや もう日常に溶け込みすぎて 何なら避けたいくらいの乗車 思い出している 初めて電車に乗ったころの 暗がりと 広がる都会の心地よさ 海のように澄まなくても ワクワクしていたまだティー…

letter

恥ずかしいという感覚が 生まれてからずっとあります 何をしでかしたわけでもないのに そもそも備わっていたような気がします 恥ずかしがりやとかシャイだとか そういう可愛いものではなくて 存在からぐらついているような 身が縮こまる思いです 太宰に倣っ…

傷もつ部屋

4階まで階段をあがる間に 悔しさは増してくる 早く 何にもなくても平気になりたいな 愛が大事って馬鹿みたいな迷信 だけど土台がないと確かに 何者かにならねばいけないような 切迫感があるもの 玄関のドアを開けたら 自分ひとり転がる部屋 整わない人生 春…

むすめ探し

小花散らした可愛らしい ワンピースだったわね 薄ピンクの 見つけたら此方に 連絡頂戴な 会えなかったら其処までね 慣れない西の街に出て 友達と色違いを買ったのだと 言っていたから 伝手たどれば 何処かで行き着くでしょう 苦手話に拍車がかかり 簡単には…

並木向こうも春ざかり

香に当てられるとはこのことで 恋も暦もおなじこと 春気のして 斯くも容易に狂っていくものか 電車は遅れている それでいい 狭い星をそんなに急いで 何処へもゆけないのだから めぐる中に大人しくいて すっと収まることだけが 私たちにできる唯一の 歴とした…

おさな子の夏終わり

岩陰にかくれてどしたの もうみんないないよ、だいじょぶ 苦手だったことができるようになるよに もっと苦しくなることもあるね 髪は夏終わりの日に透けて どこから降った天使の子 ひざを抱えて泣くほどに 小さな心きずつけたのは誰 もうすぐじんわりと暮れ…

日に月に依る影

慣れないみたいだね 明るい部屋は 少しずつ溶かしてゆきたい情話 ロマンより先に 目の前の君を見て 話をして感じていたいと思った 頼まれずとも 日は傾いて 夜半は来る 指先から少しずつ 温めていこうか どうせ春と呼ぶには少し早い部屋 暦より先に 目の前の…

須らく遠ざかり

まわりの音がすっと消えた すべてはじめから なんにもなかった、みたいね あなたが遠ざかってゆく 夢を何度でもみて ホットチョコレートを口にした 感触はあって味はしないの 生きていても そんな気分 死んだとても きっとそんな気性 泣いたりは しないでし…

うつろうつろの中

月のめぐりに背きながら 年がら年中うつつにいます 日がな一日眠りそうな うとうとと うとうとと 春はなおのこと いざなわれる 彼方側が魅力的です そもそもがたゆとう者 抗いたくもないのです 他の誰かが正確に 如何様にあるのかは 知れず仕舞い地の上 ただ…

思い出してゆく情話

春は桜を愛でて過ぎれば いっそ儚んでいいくらいでしょ 一瞬の命というけど 永く思える日々のこと 悩んでるくらいが ちょうどいいよって よく言われること 分かってるけどさ 渦の中にいる時は 終わりも見えず もがき方も分からないでしょ 君の荒れた手が 少…

呼びかける soulmate

遠い遠い soulmate 呼びかければ歌がはね返って さあ身の内に流してしまいなさい 抑揚が好きなのね 分かるわとても リズムを刻みつづけて それがメッセージ 指先は震えているでしょう いつも通り 躱す海岸通り 例えば drive 歌によくある暮らしは 君には異世…

押し寄せる季節

うっかり溢さないように しっかり握りしめた ホットレモネード 本来こんな飲み物じゃないんだけどな 咳をしても一人の如き部屋 朝の日が差せば 目覚めるようにできているらしい それに逆らうように 弱りゆく身体が憎らしい 春は虚ろな気が 蔓延しているよう…