おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

はじまり

あんな浅ましいものにはならないと

それだけは決まっていて

ならば何者になれば

自分は許されるだろう

 

階段を上った所の壁には

荒い穴が開いていて

狂った男が殴りつけた跡

 

割合広いはずの家は

何処にいても落ち着かなくて

仕舞いには眠り時

布団を頭まで覆い被り

見ない聞こえないを決め込んだ

 

嫌んなるくらい

空は青く海は透き

緑広がる息吹の中で

彼女は追い詰められていた

世にも珍しい物語