おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

孤独について思うには

人って所詮ひとりで 産まれ堕ちた時点で孤独なものよ それを家族だとか仲間だとかで 埋めてなめ合って慰める そうやって ぼんやりとした不安に 愛を上塗りするだけよ 1人の部屋につけ 雑踏の街につけ 例えば誰かの腕の中でさえ 強く強く孤独を感じてしまう…

クラップクラップ

草はらは少し湿って 寝転んだらじとっと いいのよ 不真面目を着てみたくなった 結局パッケージで選んじゃう紅茶も 悪くなかった 指鳴らして歌うわ 少し早めに 勝手に春休み いいのよ 雨も上がったんだから 草はらは乾いてきて 寂しいのなんのって いいのよ …

約束だと思ったのよ

あまり好きじゃないのよ バスも 車なんてもっと 酔っちゃうことと 狭いところが 苦手なのかもしれない 旅に出るなら断然 いつ着くか分からないような 列車がいい ぼんやりと見てる景色が 何でもない時に思いつめる そんな心をさらに煮えさせて わけわかんな…

にわか雨と段々坂には

段々坂を ぎゅっと手を繋いで そんな背中を見ていたら アイスが溶けて悲しくなった 澄んだ空にも恨みごと なんだ、また そんなに口惜しそうに まだ慣れずに泣いてるのか いいよ此処から見ているから 知らせ無いのが気に入らないか にわか雨でも其方に遣ろう…

どうも、トリップ帰りです。

夕べ たった5分やそこらで また向こう側へ行っていた 気がするの いつもの冗談だと 笑ってくれてもいいけど いつものが冗談じゃなかったら ちょっとは聞いてくれる? 綺麗なことばかり言う 歌が嫌いだなと思いながら 綺麗な物語を読んで いいなこんな場所っ…

また、ね

もしもこのまま隣にいたら 苦しみの連鎖はやまないのかな 幼いころにほんのり夢みた 恋ってものはもっと綺麗だったよ あなたのために 残しておいたわけじゃないけど 香りのいい茶葉を 丁寧に淹れて ほっとしたら それで終わりにしましょう また明日ね、くら…

小さな手紙

音符を並べたメッセージ 届いていますか もう飽きましたか 浜のほうは今日もどんよりの 中にあって 光を探します 少し上を向けそうなら それもいいだろうし もう眠り落ちたいなら 好きにすればいいわ どうせ眠れないのだから あなたの歌が聞きたいです 言葉…

どちらにしても去る世に在って

薄い障子の向こうから 雨の気配もして 酔っているのかもしれないね 今日は飲んでないのだけど ピンで留めた髪ももう 乱れて外に出られないなぁ どちらにしても去る世に在って 酸いも甘いもないものを なんて夢をみてしまったのだろう 溺れて沈む沼も持たぬの…

1つだけ残しておきます

わすれがたみ 1つだけ残しておきます こちらから言うことではないけれど 暮らし向きのことなど 何ひとつ世話できないだろうから 心に強い糧を残すことも できないだろうから 偶に、偶の偶に ふと見て思い出すくらいの そしてすぐに忘れてしまうくらいの 小…

行かば 然様であるならば

流行り病に入られちゃ 終の寝床も敵わない 決して嘆いて生きようと 決めたわけではないのにな ゆらりゆらりと揺り籠の 歌になぞらえ励ませど いつか包んだ母の手も 追い瀬に縋る神も無し 薄い毛布に守られて 風の去るのを待つばかり 薄ぼんやりと子等の音が …

揺り戻し海の籠

夜寝も昼寝も変わらんろう 子の時そうであったのだから 暦よ刻よと狼狽えるな 背をさすってあげましょ もうほとんど聞こえておらんのか もしや向こうに半足あるか 何が見える 教えておくれ じっと聞いていよう 連れていきんしゃい、 すっと戻りんしゃい、 淋…

何時も背にある

自分で柔き歌を 紡いでいるつもりでも 月影に依るところが大きい 姿を消して惑わす それを調べとす 泣かせた後に すっと去るなど およそ人とて できぬ業 自分で物を必死で 考えているつもりでも 幻影に頼るところばかりで 呼ぶ声その元 見せる気もなく 笑え…

校庭のうた

チャイムはもう聞こえぬほど 友達のこえと知らぬこえが 鳴っていた 泣いていた 遊び道具に怪我をした 泣きなさんな 誰か呼んでこよ いいよ 君が大きくなって 傷が治るまで 覚えておいて 誰にももう言えぬよ 友達もいなくなっていた 鳥のこえ 知らぬ気配 懲り…

good night, 優しき生よ

土曜夜の電車は空いてはいない なんとか腰掛けたところで 先程から続いた問答が 止むはずもなかった 会える会えないは別として 心情を同じくしている者が 働きすぎて疲れた身が 必ず世のどこかにあると思う good night 籤を引くように 偶々受けた生よ まやか…

冬の気に生を問う時は

背中の熱がまたひとつ 私を責めたような気がして 捉われるな 取り繕うな 何にしても要望の多いこと 冬らしい凍てついた気に 晒されたら少しは変わるだろうか 何のために生きているのかは 実はもう分かっているのかもしれない ただただ どうやって生きていけ…

つらつらうつろ

虚ろうつろ やっと目も開けた 何が恐ろしいって これが沁みついた日常として 在ることだ どうやら死ねないらしい 生きてゆく力もないらしい 抗うも依るも ひとり めだか、めだか、 追った小川の 清らは今もありますか 誰に問いを投げつけよ また暮れだ どう…

いとまの苦

また酔っているのだろう そうじゃないなら 正気の沙汰じゃない 飯ぐらい静かに食えないか 苛立ちは小さな身にほど 深く入っていくことを 知らないんだろう 知らぬまま死んでゆくのだろう 長く生きた者が偉いと 誰が決めた 何生目かもわからないのに 歳で計れ…

汚い女が星に会うには

お前は傷ついてもいいんだという声が聞こえる 体が弱いのも自分のせいだろう?って もう大抵のことは慣れっこだけどさ それでもこれ以上私にどうしろっていうの? 月も太陽も裏切った 残された星々もやけに遠くて 目が眩んだことにも気づかないよ そのために…

さぁ時を語れ

力強い風で揺れた洗濯物が 飛んでく寸前で止まった もう季節を語る部もなく ただこなしてゆく日が 灯し、灯し、 酔いしれて 机の隅でも倒したグラスが 零れる前に受けとめるよ 昼も夜もないよ さぁ時を語れ 名残り惜しさはもう 今ある時から なお来る前から …

物思いと物書き

洒落たカフェも 展望台からの景色も なんだって手軽な街だけど まだ自由の利かなかった 10代の頃と変わらず 机に向かって ノートに言葉を留める 時代遅れだと言われると 尚うれしくなるから もっと言ってね 自分の心のうちに 関わっていく人に 吹く風の来し…

歌も無き森の奥には

高らかに愛を歌い上げる人 ずっと嫌いだなって思ってた それがこの世だと言われたら もう居られないや 追い出されるんだ 迷い込んだ森の奥で 木陰泣いて済むかな 助けが来ないことは知ってる また自分の足で歩いて帰らなきゃ あぁお前は 裏切ったりはしない…

遠い空にでも 君は見とれたもの

風のゆく先を知らぬ身で恋しがる 今日も少しの火と水 暮らしはつづいて 誰もゆく先を知らぬまま散るまで 今日も少しの息をして 野辺にうたう 呼んだか 呼びもせぬか 居もせぬか 実は居るのか 尽きぬ問いを飲み込め 遠い空にでも 君は見とれたもの それが答え…

ルンタ坂の町、西の町

うわさどおりの雨 笑っちゃうじゃない 歌のとおりねと 写真を残して 少しくらいなら 濡れても平気よ そういうものでしょ 旅のなんとやら もうすぐオランダ坂?って 気づいてなかったの もうここだよ 何の気なしに言った言葉が こんな景色をくれるのなら 言っ…

陽落ち思い起こせば

今ではもう嘘みたいに 遠くの人が旅に来て なんて綺麗な海でしょうと 真白の橋を渡ってゆくの 思い起こすに喜びは どこにも見当たらないな 置いてかれた帰り道を 僕の一生そのものだと思ってた 休み休み 歌うに酔い 誰かの糧になるような 格好のいいことはで…

頭がぐらついているだけだ

桜並木を思い出すだけで 木枯らしが暖かく思えるとか 413でぼんやりと 本当になるような気がして唱えていた 嘘だったけど 季節は移ろうわけじゃなく 頭がぐらついているだけだ どうにかして現実に持ってこないと 死んじゃうんだろな 真夏西瓜の時はすぎ あの…

間違ったまま死んでゆこう

許すということが 正しい人間になるということなら 私は間違ったまま生きて 死んでゆこう 暮れの商店街は 顔なじみの賑やかに 弾くように 弾かれるような 気分に浸っただけだった あぁ幸せな温かな家に生まれ ただ心ゆりかごに そんな嘘みたいな話が この世…

まやかしネオンに堕ちた身は

まやかしネオンが痛く思えた ポケットから出した手 擦り合わせて温めるよ 汚れた街のせいにしよ こんなはずじゃなかった身を 今さら救いにきてだなんて 虫のいいことは言えないよ 日ごと冷えてゆくのはまだ 耐えられる気がするのにな 今この時に堕ちてゆく …

愛をくれる人

時計の針が11時を指した 昼か夜か分からないよ それは嘘 大好きなあなたに会いに行くという 例えば届かなくても ただ会いに行くという それだけのことが どうして出来ない 生まれた時を間違っても 生まれたことが間違いだと 思わなくて済むよう 愛をくれる人…

老婆の有難いお話

さあ合図で病んでごらんなさい あなたなら出来る筈よ 魔法が都合いいようににだけ 動くと思ったら大間違い ほらもう足竦んでる? 大声で笑ってあげましょ あなたも所詮、人の子よ 貶された途端 すべてを否定された気でいる 可愛らしい女の子ね 簡単に闇に堕…

夢想に生きるなら

帰りの電車でウトウトしてた もう街は静まって ただもう少し歩を進めるだけよ 寝たら死ぬぞ 心で叫んで笑う どうしても愛されるようには できてない身に降る雨と 意地っ張り 神様だより 電池も切れて空見るしか ないよな ないよな 手を振って 誰が見送るでも…