おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

月夜懺悔

月夜懺悔 赤い灯をともすまで 赤い灯をともすまで 祈るな 世の民よ 息もできぬのだ 赤い灯をともすまで あなたが必死で駆けた町 誰も気づかぬそのうちに 戦は終わり世は清らか 命は尽きたのか まだ辛うじて形だけ留め だから誰も気づかぬまま 戦は終わりを告…

夕刻夜刻

夕やけ小やけ やさしい唄がきこえた 帰らなきゃ どこへだろう いつの話? もういいのに もう縛られず縋れない 夕やけ小やけ 口ずさんだのにな そばから消えてく どこだって行けばいいさ もういいから もう認められず否定もない 夕刻夜刻 惑えば勝ち 迷えば負…

つづくあめと

何故に止まない雨の音 人より強くなりたいだとか 贅沢言ったことなんてないのに 何故に立てない彼の大地 遠くへ思いを馳せることなら 誰にも負けず縋っているのに 何故に耐えない降る病 時折浮世は幸福だとか 夢を見せてもぶり返す 何度だってぶり返す お前…

朝の移ら

捻たことなら幾らでもいえるのに 肝心な優しさは1ミリも出てこない 例えば狭い部屋で 広い宇宙で 彼女が痛んでいるのを気づいていて 救うなんて以ての外 もっと傷つけくらいに思っている 私の心を救った彼も 必ず周りに人がいて その中で歌うものが綺麗事に…

幻を見た 幻を知った 幻と出会った どうしようもない奇跡の中で僕らは出会った 幻を見た 幻を知った 幻と出会った どうしようもない奇跡の中で僕らは出会った 幻を見た 幻が好きだ 幻を見た 幻が嫌いだ 幻を見る自分が嫌い 幻を見る自分なら信じられる 私が…

恋唄拾い

置いてきた恋を海へ 海へ 連れ戻しにゆく旅は 自転車走らせたから 思ったより息も上がり 進められた歩幅 砂に照りつける日と 風も遮るものない町の 7月はもう灼熱 大丈夫 失ったわけじゃない 言い聞かせる恋を そう思えばティーンエイジャーと何も変わらな…

天への手紙

今でもふと気付けばあなたの顔が浮かびます 今でもふとした時にあなたが隣に居てくれるようです 私はあなたの分まで生きると決めたの まだまだ弱くて小さなこんな魂で 最後の瞬間まで必死で息をしていた あなたのその心を永遠に忘れない 今でもふと気付けば…

私が身を投げても この川は何事も無かったかのように流れるのだろうか やがては大きな海と溶け合って 空となり風となり吹き抜けるのだろうか 私が異を唱えても この街は痛みすら感じずに華やぎ続けながら 影すら無い魔性の生命なら せめてこの硬い背が震えて…

暮れの眠り

また暮れの日を見て眠りに落ちた 私には残酷な早さだ たった1時間足らずの違いでも 狂わされたように 夢みの悪いこと 如何ともし難い素性と 薄まるどころか重くなる性 眠たまなこには酷な月 己は何者 何を望む きっと必要とされたくて できれば褒めてほしく…

やわらかさを以って

きのうの憂いも溶けるような 淡い、甘い、人と人の 鏡とはよく言ったもので 笑顔つくれないまでも 目を見ていれば 吐く毒は幾らでも 携えておりますとも なけなしのやわらかさを以って あなたに触れたい 今日の慎ましさも消えるのか 巡ることは、怯えること …

流れる時に身を任すまい

のまれてゆく夕べを恨むな 朝を迎えるための儀式だ 一日が巡る なにげない尊さ この葉散る秋にこころ乱れても 雪に埋もれ黙りこんでも 春を迎えること 季節は巡る 日がな一日、 年がら年中、 泣き暮らしても 敗れ去っても 巡ることこそが必要十分の 救い、な…

いのち

いつかは消えゆく命を燃やせど火煙は立たぬ それ故 証を求むは命の性とも言えよう 神は今 何処におわすや 天と決むは人の心 悲しみ暮れゆく命は十字に祈りを捧ぐや この世 生きゆくもの全て 人の手中か 驕りはいつしか悲しみへ降り注ぐ いつかは消えゆく命を…

おもいだす春

草のうえに陽を受けて寝転がったね 春、春 唱えるよ 無意味だと人が言っても構わないさ 僕ら二人 愛でもなく 同じ時間にいることが どれだけ尊いか 日常の雑多に知ったはず 風の香り 久しぶりだね 陽に焼けちゃって後悔するかな それもいいさ 季節をもつ星の…

ロングダンス

長い長い道を走り続けたら きっと何か得られるだろう 人は一生を道に例え 歩いたり走ったり 時に立ち止まるのもいいさと 心慰める いつかは辿り着く もしも道に迷っても 誰かに会える 何か分かる そんな期待で進むのだろう ―それなら、 ひとり、ここで踊って…

天明

いつから弱くなったのか 止まぬ空に呼びかけてみる 答えのないこと あぁだから歌いはじめたんだった こんなはずじゃなかったのにな 古いノートを見返してみる 青春のそれとは違う嘆きが 私は異物だと言っている 雲は流るのに とどまる口惜しさよ 誰に叫べば …

カミヘノテガミ

貴方の事を思う程の深い痛みは 私の願い この星で叶うはずも無いわ 独りで居ること怖くはない 言い聞かす その奥に貴方がいる 触れられず 離れない 襲い来る思いのまま この悲しみが貴方にも伝わるのかも知れぬまま 許される 許されない 花びら占いが続くだ…

水の讃歌―「自然を讃ゆる詩」より

水、その清らに何度 心慰められたことか 滔々と流れる その運命のまま 貴方が居ることで 私の心も揺らぎ揺らぎ そして流れてゆくのです 水、その激しさに何度 心惑わされたことか 轟々と降り注ぐ その力の限り 貴方が居ることで 私の心も乱れ乱れ そして強か…

火の讃歌―「自然を讃ゆる詩」より

火は燃ゆる 熱き鼓動 町の静けさ 覆うか包むかとは人の思いに過ぎず 火はただ、燃ゆるのだ 熱い炎を翳せよ 巻き込めよ この星 燃え尽きるまで燃え そして尽きることなく 灯をともせ そこには歌も詩も無い ただ火は燃ゆる 火は燃ゆる 赤や黄色と愛でるのは人…

届かぬ空

手を伸ばし 届かぬことを確かめた空 まだ見えぬうちに 果てた夢 本当に果てたのかと問う ほら 疑問符が残る 僕たちは意味のない命を揺らしたわけじゃない 今 届くかも分からぬけれど 歌う 手を伸ばし 届かぬことを確かめて なお 揺れる命 ほら 目指せと 今 …

風吹けば

空は高く晴れたけれど 僕はうまく笑えないよ 「高く飛べ」と流行歌は言うけど 一体何をしていいかわからない 病なんて生まれ憑きだ 怯えても 蹴飛ばしても 風が吹けば やさしい声が 風が止めば うれしいことが ほんのほんの一握り 届くというこの星 背中合わ…

真夜中の静かなリズム

真夜中のチーズケーキ 誰も止めないし どうなったってもう、構わないし さっきの電話は忘れたふりをする 温かさに触れるなんて御免だ お返ししなきゃいけない気になるから 幼さに任せて 信じすぎたの 大人も世界も そんなに正しくも優しくもなかったね 捻く…

日和見のなか

理不尽を飲むようにできたからだでは 多少のことじゃ揺るがないけど 平気なわけじゃないのよ 夕刻、ぶり返す 秋もまた、押す 止まない風邪 嫌なことばほど反芻 癒えないままでも生きてゆくことに 慣れすぎたのね 賢さと 高尚さが矢面に立った 今生、誰からも…

日のことばうけて

日の光が差し込めば それはもう春でも夏でもなく ただまどろむだけ 歪んだ体のままでもいい気がした 許されない魂が この世界に幾つかあるとして その中の1つに たまたまあたっただけなのか 空はいつまでたっても遠い 理想に似て 優しい人の声を忘れるほど…

残酷な青のはなし

目の前に海があると駆け出せなくなるものよ 一度ためしてみるといい 歌や映画によくある話 ずっと不思議だったの 夜の闇に紛れるとか 人混みに消えそうな自分とか どうして不幸ごとのように言うの それができたらどんなに救われるか 海は果てしなく大きく 青…

heartbreak

風は吹いた 君は空を見てた 悲しいことがあったんだね ようやく信じたのに 愛しかけた人はやはり遠い存在(ひと)でした 優しさの波 蹴り飛ばしたいような溺れたいような気持ちになる あなたがズルくて 私が愚か(バカ)で どっちを強めに思ったなら うまくバラ…

リクエスト等いくつか頂いておりますが、少し声が出なくなっていまして、 お待たせしております…。もう少しで治ると思いますので よろしければ、しばしお付き合いくださいませm(__)m ふうか

野に降りたゆめ

なげきつづけて花飾り むだにしたから飛んでいったの もう誰も信じないけど 移ろう風くらいいいじゃない 弱くなるのは一瞬ね はちみつティーもあわないなんて もう末期 うずくまって そこから始まる、を唱えた 静かに座っていた野 愛おしくもない花を編んで…

町をあるく

船を降りたときからもう 町の風にあてられてたんでしょう 汽笛に送られるんじゃない こちらが見送るのよ この町に足を着けた 潮風に泣き 歩いてゆくの 遥か昔の遥か遠い国の 空気まで包む町よ あなたを傷つけるはずがない 高台に上れば 夜景の綺麗な町よ だ…

夏なきあと

夏はもう行った また巡るからと 引き風のこして 終われずにいるのは みっともないかな 海が見たいな 声はする まだ声がする 幻聴でも 想像でも 夏の声がする 裸足になって 走る砂浜も 幻かも 伝わらなかったアレコレを 持ち帰らないように 声はする きっと声…

「絶縁」に寄せて

「絶縁」の3番は正直、描くかどうか迷いました。 というのも私は、マイナス方向の沈みこむ歌に、 急に取ってつけたようにポジティブが割り入ってくるのが大嫌いだからです。 安易に希望を入れないまま終わりたい、 「縁を切ってしまいなさい」という、その…