おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

秋空に苦も叫ぶ

正しいことが消えてゆけば

私の肩身もこんなに狭くなく

大きな不幸をとは言わないわ

あの子だって少し背負って

 

食べてみるといい

本当の毒林檎は

甘い果実の名残りもないのよ

 

急に冷え込んだ秋空に

すっと胸を撫でおろすのは

人と違う煩わしさに

晒されてきたからね

 

間違いだけが裁かれれば

生きる世界はふわふわと

穏やかだったというのかしら

それならどうして苦を背負って

 

何時いつ何がありまして

こういう人に関係になりましたとは

言い表せぬ

 

広く咲き誇る春の野に

何ら嫌悪を感じるのは

人と違う歓びに

掴まれてきたからね