おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

海の色香

夕凪を待つ間に夜凪

それならまだ救われよう

凪ぐまで、凪ぐまで

唱えたのに

そのまま荒波に飲まれ消えても

誰も気づかぬ世にあって

 

春夏秋冬に人生を

例える向きがあるようで

私にはどうも

朝昼夕晩の

海に思えてならないの

 

なあに、此方のはなし

放っておいてくれていいけれど

聞いてくれたら嬉しもの

 

朝日が綺麗と云ううちは

何ら痛みを知らぬのか

真昼の煌めき受けるのは

あなたも輝いているものよ

 

夕凪、夕凪、

突然の

階調の来て怯えましょ

 

日の落ちてゆく様に

それを受ける青の滲み

さぁ赤へ行け

いづれ、暮明へ

何と悍ましいことでしょう

 

夜凪を思う間もないほどよ

凪ぐまで、凪ぐまで