幸福が待つと歌うひと
きっと光の中に生きてきたのね
秋の香に風情など感じてしまう口でしょう?
どうか違う星を生きましょう
あぁそうか、
私があちらへ行けばいいだけの話ね
木々はまだ葉の残りを
盛りを引き延ばしたいのに
風だけが螺子巻くように
堰きたててくるのね
幸福があると歌うひと
どこでそんな確信が持てたのか
聞いてみたいものだわ
話したくもないけれど
あぁそうか
捻ねた者が去ればいいだけの話ね
秋祭りは賑やかに
彼方と此方を鎮めなければ
賑やかしの夏とは違うのよ
本腰入れて
祓いに掛かれ
幸福がどうのという間には
気も行き来
交じり合う
風に境界が分からなくなる前に
心保つ訓練をしなければ
幸福が待つと歌うひとは
どうか其方の役目を果たして