煙草の匂いが大嫌いで
それはもう一生続くものだとわかっている
闇雲に世を嘆くまいと
決めたそばから覆い被さる
記憶、寝覚めの影
撃ち落とすまで
卒業、名を忘れた鳥
張り巡らされ
辻褄の合わないことで
世はできているらしい
もう泣くまい
悩まされるほうが
食われているようで
癪だから
いっそララバイ
ない温もり手繰り寄せ
虚し夜をなぐさめるしか
出戻りの何生目
幼いころから闇だと思うとつらいから
偶々今だけ囚われの身と
もう泣くまい
耕された畑を見て
飯食むだけでも難し世に
心の憂いなど誰が持ち込んだ
いっそララバイ、ララバイ、
泣いてくれるな
たまに涼し夜も訪れるだろ
煙草の匂いが大嫌いで
それはもう一生続くものだとわかっている
もう泣くまい
いつでも柔き者が
悩まされるのも
癪だから
さながらララバイ、ララバイ、ララバイ
手を振ってくれるな
別れでなく
彷徨える魂の居どころが
偶々今ここなのだろう