愛は死んだ
手を伸ばせばそこにあるよな感覚だった
ゆらり午後のカフェの隅で
目の前がぐらつく
吸えぬ煙草くゆらすよな気分だった
春まで飲んで
愛は
遠い愛は
やはり離れ消えていった
まだ残った
君の席をじっと見ても及ばぬ
愛は死んだ
辿り着けば不安になる象徴だった
にわか雨の細い道で
しゃがみこめば戻れぬ
通りすぎる疾風をひととき摑むような気分だった
愛は
激し愛は
やはり薄れ消えていった
どうしようもないものだと
人の言えど
手に力の入らず
どうやってドアを開けたのか
思い出せず
眠り薄れ消えゆくこと
願うような気分だったはず
愛は
遠い愛は
やはり離れ消えていった