おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

私が身を投げても

この川は何事も無かったかのように流れるのだろうか

やがては大きな海と溶け合って

空となり風となり吹き抜けるのだろうか

 

私が異を唱えても

この街は痛みすら感じずに華やぎ続けながら

影すら無い魔性の生命なら

せめてこの硬い背が震えてくれるのを待つか

 

この一身じゃ

たった一つも守れないけど

たった一つを信じてることで

たった一つも歌えないけど

たった一つを夢見ていることで

 

吹く風に目を覚ませ

吹く風に目を覚ませ

私にはその他に何もできぬから

 

私が歩を進めた その先は

静寂か安楽か それすら痛みなのか

誰かの声だけは聞こえるのに

ひたすらに耳澄ます それさえも夢なのか

 

私が息を切らす その時は

何事も無かったかのように笑いながら

いつかは帰るべき場所があると

幻でもいいからと思い続けながら

 

この手では

たった一つも摑めないけど

たった一つを追い求めている

たった一つも分からないけど

たった一つに成る日のために

 

吹く風に目を覚ませ

吹く風に目を覚ませ

私にはその他に何もできぬから

 

吹く風に目を覚ませ

吹く風に目を覚ませ

私にはその他に何もできぬから

 

この一身をもって

風を吹かせる

風になる

 

この瞳じゃ

たった一つも探せないけど

たった一つもを内に秘めることで

たった一つも叶わないけど

たった一つを歌い続けることで

 

吹く風に目を覚ませ

吹く風に目を覚ませ

私にはその他に何もできぬから

 

吹く風に目を覚ませ

吹く風に目を覚ませ

私にはその他に何もできぬから