おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

朝の移ら

捻たことなら幾らでもいえるのに

肝心な優しさは1ミリも出てこない

 

例えば狭い部屋で

広い宇宙で

彼女が痛んでいるのを気づいていて

救うなんて以ての外

もっと傷つけくらいに思っている

 

私の心を救った彼も

必ず周りに人がいて

その中で歌うものが綺麗事に見える

あぁ歪んでいる

わかっていても

 

自分が可哀そうな生き物

それゆえの

それしきで嘆くなと苛立ち

輪をかけて可哀そうな生き物に

なってゆく

いずれ腐って消えるかもしれない

それでも大して痛手は無い

 

朝日は嫌に入り込む

今日は雨だと聞いていたから

内心楽しみにしていたのに

 

不幸せなら皆で浴びて

そもそも雨を不幸と思うことがいけないね

どうりで幸せになれないわけだ

 

優しいのが一番いいことくらいわかってるよ

だけど優しい人だらけなら

この世はとっくに潰れてる

汚い思考も才だと唱えなければ

やってらんないよ

 

こうやって鬱々と

捻たことなら幾らでも出てくるのに

肝心な優しさは1ミリも発動しない