おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

時はむかし

肌は白く透き通り

草原を行く様は

この世界には似つかわしくない

女神かと思った

 

まだ許されぬ時代だった

手を添えたかった暮れ時の

行き場なき思いは

まだに居残る

 

外来の物だろうか

見慣れぬひらひらとした召し物

彼女を湛えるために

風は旅しているのか

 

まだ許されぬ時代だった

後追いたかった去り際の

背も髪も焼き付き

まだに居残る

 

時は目まぐるしく行く中で

それに巻き込まれてゆく僕で

 

ふと思い起こし

そっと近づく

言葉を交わせるだろうか今なら

 

許されぬ時代だった

手を添えたかった暮れ時の

行き場なき思いは

まだに居残る

 

背を向け走り出した

彼女の腕に触れ引き留める

そんな夢想の中に居る