おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

在るかもしれない命をいきて

通り過ぎた

彼はもしかしたら

実在しないかもしれない

 

そんなことばかり考えていたら

信じるものも

信じられなくなるわ

 

どこかで間違った

感覚を落した

若しくは過敏になりすぎて

消えたふり

 

そうしないと生きていけない場合

失せることもあるらしいね

 

冷たかった手をあたためる

そのじわりとした熱は

本物だって思っていいかな

愛かどうかは別として

 

もう1人になった帰り道に

制服の君が見えるけれど

 

遣り過ごしは自分次第だ

考えあぐねてもどうせ消える身

いつになったら健康的な

身体と思考が手に入るだろうか

 

それでも1日終わるごと

何為すでもなくやり切った

誰も褒めてはくれない

マイナスからゼロくらいまでの

這い上がりだ

 

通り過ぎた

彼の腕を掴んで

ねえ人並みに縋っていたら

何か変わっていたのかな

 

実在問答は

哲学にばかり任せてはおけないわ

この日常に

詰らない人生に

落としこんでゆかなければ