洗濯物から春の香りがしたら
吹き込む気が温もりを持ったら
居た堪れなくなるくらい
世が晴れて見えるのよ
大切に大切に育てられた
人には人には分からないだろうけど
例えば電話のベルがなるだけで
息詰まり怯んでしまうものよ
ねぇ揺れ動かされるのはせめて
私が見える範囲にしておいて神様
星も時空も行くのは耐え難き
そこまでの体力は持たない
抑揚に揺れ動かされるのは
苦しみだと叫びながら
あぁひとすじの喜びに
浸ってもみるのよ
そういう風にしか
消化できなかった
そうやって生き抜いてきたんだもの