おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

恋寄す渚

決して振り返ることのない人を

目で追い続けたことが

今さら来る

 

手は赤く荒れ

泣き腫らすのは

彼の目にも留まらぬ少女

 

坂道を

後姿を

思えば戻る

揺り戻る

 

だから嫌いなのよ故郷は

 

少し汚れたものでも

使い続けることができる人

0か100かでしか考えきれずに

すぐに切り捨てたくなる人

 

どう考えても後者の檻で

いるのにこれだけは離れぬ離せぬ

 

海風を

冷えど渚を

戻れば思う

揺れ思う