いとおしさの振りをして
人を苦しめる情念が嫌いだ
霧雨に薄ぼらけ
本当は縛りつけていても
美しい振りをして
にじり寄る歌が嫌いだ
えにしの中にいない者は
罪でも犯したかのように
置いてけぼりの
責めつくしの
冷えきった12月に
あぁ尊き魂だけを
愛でる趣味はないもので
此方とて
メロディーの美しさに
数千年の祈りに
感ずるもの無いわけじゃない
ただの喧嘩腰に終わらぬよう
讃美に与する振りもする
ただ帰り着けば闇の中
at homeは息つめて始まる
泣いたりはしないからね
理解されないまま
消えてゆく12月に
あぁ垂れ流したいわけじゃない
負の思いは仕舞っておきたい
いとおしさを振りかざして
今日もbellが
遠くmarchが
攻め込んでくるようよ
1人で堪えきれるかな
一度も依ったことのないBible
それでも聞き覚えた罪の話は
自分に重なる気もしていた
烏滸がましくも祈り始める
行ったり来たりの
同時に在ったりも
正と負では追えないでしょ