おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

国道1号と本の世界の間

沈んでゆくのは慣れているから

もういいの

もういいの

 

図書館帰りの鬱ぎこみは

帰ってこられないだけなのよ

 

入り込んだ世界

目も手も足も

侵されて色も音も知る

味さえも、ね

 

赤いタータンチェック

ひらりスカート

暮れの色に合わせて

 

馴染めない此方

少しでも繋ご

グラデーションになってゆけばいい

 

生きた心地はしないものだから

はじめから

はじめから

 

逆に不思議なの

鬱ぎこみは

標準にそうあるだけなのよ

 

迷いこんでなお

保護されたような

気持ちになるのよ

魂までも、ね

 

国道 車通りは順調

ひらりスカート

馴染まなくても歩いて

 

吸いこまれる彼方

少しでも繋ご

分からないまま死んでゆけたらいい

 

できたら、できたらね

生き死によりも

自然と彼方にいけたらいい

 

引き戻される此方

風の揺り籠

強まる暮れの国道

 

ぶわっとね

ひらりスカート

馴染まないまま歩いて

 

グラデーションになってゆけばいい