薄い障子の向こうから
雨の気配もして
酔っているのかもしれないね
今日は飲んでないのだけど
ピンで留めた髪ももう
乱れて外に出られないなぁ
どちらにしても去る世に在って
酸いも甘いもないものを
なんて夢をみてしまったのだろう
溺れて沈む沼も持たぬのに
ただ一日が消えていった
柔いまなこの見る先など
誰の興味もないでしょう
いいのよ捻くれることに
一生かけたようなものだから
うざったいなぁ髪でも切って
今さら駆け出せないかしら
いつぞと知れず去る世に在って
好きも嫌いもないものを
なんで恋を描いてしまったのだろう
伝える声も嗄れたのに
また一日が露と落ちた