桜並木を思い出すだけで
木枯らしが暖かく思えるとか
413でぼんやりと
本当になるような気がして唱えていた
嘘だったけど
季節は移ろうわけじゃなく
頭がぐらついているだけだ
どうにかして現実に持ってこないと
死んじゃうんだろな
真夏西瓜の時はすぎ
あの味わいが好きだったのにな
ずっと冷やした川流れも
遠くなってしまって気づいた
戻れないと
時は流れてゆくわけじゃなく
頭がぐらついているだけだ
取り返せない幾つかをこじつけなきゃ
吐きそうなくらい
まだ移ろうためではなく
夢に現に現れる風神も
誰かの所為にする時に
受けとめるため在ってくれる
季節は移ろうわけじゃなく
頭がぐらついているだけだ
ふと気を抜いたくらいでもう簡単に
死んじゃうんだろな
虚しささえ空っぽの幻に
思えて