おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

あなたのいのち

あなたのいのちがいる間

できるだけ手を握っていようとか

心からこころへの愛ではなく

義務と切迫を感じるくらいなら

 

呆けてみせよう

人として間違っているかどうかに

とらわれ続けたけれど

 

呆けていよう

ずっとずっと

まだ年若いうちから

考えすぎたのだから

もういいでしょ

 

あなたのいのちが閉じる音

勝手に想像して堕ちないように

もらった愛を返せるはずもなく

もらった覚えもないのだから

 

世間一般にやられるな

いいんだ

これでいいんだと

 

誰も言ってくれないならば

毎夜毎夜となえよう

経のように

 

平べったい星じゃ

なんにもできないよ

何者にもなれなかったよ

 

あなたのいのちなど知るものか

個として終いは迎えるのだから

生まれたときはあなたから

帰る時はひとりきり

 

いいのよ道を外れても

もう自分の苦だけを詰れない