知らず覚えた呪文は異国の言葉
水を幾つか隔てた
馴染のない
おさな心には幾らでも
吸い入れた
弾んだ
異国の言葉
幾つになっても
着こなせない彼是に
ざっと囲まれて
もう宵が待つからには
寝床の備えにかかりましょう
物語は大抵が異国のものだ
たとえば生まれた土地だとしても
此方が地に足を着けていなければ
文字通りの浮き世だ
まだ覚えたい異国の言葉
折り返しが近づいても
何為せていなくても
おさな心に曳かれたものは
大体が間違っていないはずだ