おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

ぶりかえす夏と熱

夢中になって追いかけた夏の

戻らないことが

痛くなる午後

 

思い出そうと海辺に立つとき

ひとりぼっちがついてくるのよ

 

あぁもう

縋らなきゃよかったな

別にこのままでも

 

死ぬわけじゃないし

意外と平気だし

ぶつぶつ言いながら歩くのも

 

どうせ波が引くように

消える

君の瞳 思い出してる

ねえ遥か遠くにいると

神様の便りあればいいのに

 

僕の気持ちひとつで届く

この距離がにくいな

 

暮れても明けても瑞々しい夏の

後ろ姿に

走り追った放課後

 

思い出のくせに今より鮮明

ひとりぼっちも噓みたいだよ

 

あぁもう

大人になったはずだよな

背は変わらなくても

 

生きていけてるし

意外と丈夫だし

泣きそうなの隠して歩くけど

 

とうとう堪えきれぬ夜に見る

夢みたいで

倒れこみそう

その肩に熱を感じたらもう

離れられなくなればいいのに

 

ぼんやり思って

はっきり自覚する

この熱がにくいな