おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

彼の望み

彼が真に望んでいるのかを

誰か確かめたことがあるかしら

 

日曜は祈りの歌を

思いは枝分かれ

 

何も知らぬ生娘が

閉じた本を片手に問うの

何にも知らぬなら黙るがいいけれど

そういう者が真を知っているわ

 

高く昇りつめる魂よ

交差して絡みつくメロディも

彼が望んでいるかしら

じっと問いたくもなるものよ

 

生れ落ちた罪につけ

何も持たぬ身でしょう

救いも過ちも無いはずよ

 

繰る土曜はほら鐘の音を

枝分かれは争いにも

 

白に着固めた生娘が

本を開き読みこめば

何にも知らないのだけれど

気づくことも ふとあるわ

 

強く唱えられた祈りにも

さらにクロスしてゆくメロディよ

彼が望んでいるかしら

じっと問いたくもなるものよ