水流れがあれば生きてゆけると
確かに思えた14の時が
大人びてると陰で言われて
捻くれてゆく音のした
海の綺麗に騙されないわ
大抵称える故郷の歌も
雁字搦めと引き換えでしょう
そっぽ向いて放ってやるわ
渡り廊下の緑に惹かれ
立ち止まってた訝しの子は
そうねこの世の優先順位
人と違うだけのことでしょ
風流れがあれば生きてゆけると
気も遠くなる14の時が
大人と子供の間に与して
崩れそうになる夢も見た
里の長閑に騙されないわ
なおも褒めそやす故郷の歌も
嫌い嫌いも好きになれずに
そうね文字通り捨ててやるわ
水流れがあれば生きてゆけると
そう思ったから橋を渡って
暮らし向きには手間のかかる
低い小さな家に住むのよ
地に足着けて生きてゆくには
自然と水辺のそばを選ぶわ
どうにもならない14の時が
いつまで経っても締めつけてくる