おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

あなたの背

夕焼けの色を忘れてしまったころに

あなたの背を思いだした

生きていくうち

ほんの一瞬の出会いは

このためにあるんだと

 

追いつきたい一心で

呼吸も儘ならぬまま走っていた

終には遠く離れる日を

予感して暗くなれば

 

淋しいようにはならないさ

もともとそういうものでしょう

大きな背中に追いつくことなく

離れ生き閉じてゆくのでしょう

 

それでも

夕焼け忘れたころに

あなたの背を思いだした

 

じっと摑みたいくらいだった

恋なら一瞬を一生にして

生きてゆける

 

大きな背を思いだした