夕焼けの色を忘れてしまったころに
あなたの背を思いだした
生きていくうち
ほんの一瞬の出会いは
このためにあるんだと
追いつきたい一心で
呼吸も儘ならぬまま走っていた
終には遠く離れる日を
予感して暗くなれば
淋しいようにはならないさ
もともとそういうものでしょう
大きな背中に追いつくことなく
離れ生き閉じてゆくのでしょう
それでも
夕焼け忘れたころに
あなたの背を思いだした
じっと摑みたいくらいだった
恋なら一瞬を一生にして
生きてゆける
大きな背を思いだした