おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

君を見ていた海

その背に追いつきたかった

悔しさを見たくなかった

 

解放されたつもりで

煩いはないけれど

夢見はいつも海

君を見ていた海

 

ただただ生きてゆくことが

難いと知りすぎた若いころ

どうして生きてゆくことが

罪だと思った幼いころ

 

ひとすじ光のように

君を見ていた

風も波も背景に過ぎない

君を見ていた

 

その手に引かれることは

女だから

若いから

できたことだけれど

 

その背に追いつきたかった

共に歩んでいるのだと

思えれば生きているのだと

思えたと信じていたの

 

どうせ

どちらにしても

思いだす海

君を見ていた海