電車は混み合いを過ぎ
すっと開けた景色
家々の合間に
姿見せる青合い
これが海か
知らなかった海か
誰も教えてくれなかった代わりに
僕は訪れる時を待ったのさ
目から気から
海を見ている
電車は古駅に止まり
はじめての懐かしさ
地の人に混じり入り
改札を出た
これが海か
知らなかった海か
盆を過ぎたら近づくなと言い伝えの
僕は恐る恐る息を吐いた
自然に吸える
海のそばにいる
これが海か
はじめての海か
人が態々訪ねくると噂の
僕はその1人に今仲間入りさ
青というより
光りを見ている
これが海か
知らなかった海か