おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

眠り起きの苦手なあの子のこと

眠り起きの苦手なあの子のこと

どうやってそばにいようかと悩む

僕の健康体をあげるわけに

いかないのが悔しいな

 

散歩に誘うの

たくさん話しかけるの

怒ったりしないかな

嫌でも言えなかったり

 

考えても考えても

あの子の心に

追いつける気がしないのは

 

生きている時代がおんなじで

食べているものもたまに似て

それでいて違うもの見ているような

聞いているような気がするんだ

 

眠り起きが苦手なあの子の隣

自分で自分が嫌いだというくだり

だらけてもいないよ

格好悪くもないよ

 

ただただ何を思うか

何が食べたいか

何が嫌いか

知りたいだけ

 

羨ましいなんて

口にする失礼は

さすがの僕にも分かるんだけれど

 

それでも君の目で

君の耳で

世界を見聞きしたいと思わせる

隣にいたいと思わせる

 

眠り起きが苦手なあの子の一日は

整っていないけれど

とても美しい

 

風吹けば感じ入り

雨降ればそわそわする

どっかの大王の歌みたいだ

 

そんなあの子を見ていると

もう自然の一部なのかもしれない

だから眠り起き苦手なのかも

暮らし方が息吹に連動して

 

何が食べたいの

散歩とじっとしてるのどっちが好き

知りたいを問い詰めるような

格好になってしまうけれど

 

そんなことよりきっと

世界の一部でいることが

苦しくて

あの子をつくるそのもので

 

眠り起きが苦手なあの子のこと

ずっと見ていたくて

見るだけじゃ分からないけれど

いとおしんでいたくなるもの