おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

添う真夏

恋の終わった校庭に

真夏の影が落ちた

空は情けをかける癖

暮れ時過ぎまで踏ん張って

 

君を

君を

幼い君を

片の付かない柔い心を

 

守りたくて

守りたくて

暮れ躊躇ったのだ

 

ゆるとしゃがんだ校庭に

真夏の汗が落ちた

地は情けない顔写す

水たまりのないよう晴れた

 

君を

君を

大人びた君を

無理に笑えるその力を

 

支えたくて

支えたくて

晴れを写し続けた

 

そっと呼ぶなら今のうち

誰も帰った今のうち

盆過ぎなら潮辺にも

余計な騒がしきはないだろう

 

君は

君は

大人になる君は

無垢と我慢が住むから

 

放っておけなくて

おけなくて

空も地も馴染んだ

 

多少歪めてでも添いたくて

真夏の日を少しばかり揺らした