おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

青より先に見つけたい

長い階段を駆け下りるまで

君がバス停にいるかは分からない

旅の人の言う美しい海と小島より

見つけたい姿

 

明日にはいなくなるかも

それは誰にでも当てはまるけれど

年下は置いてけぼり

幾らか続いて身に落ちた

 

揺られる木々の中の道を

窓に映る大人びて疲れた顔を

 

また会えた時

話したいと伝えたいと

思ったのは初めて

誰にでもある淡い恋の

ひとつに数えていいかな

 

ただまっすぐに帰るのは

気が進まない

信号もない歩道

かといって逃げ場もない

閉じこめられたよな思春期

 

明日はもう来ないかも

本気でそう思えた多感

また勝手に置いてけぼり

去る者追えず身は朽ちた

 

見下ろせば小さなグラウンドの

その隅でさっきまで泣いてたんだっけ

 

誰かの悲しみに添うよりも

自分の心に整理がつかなくて

こんな暗いのは嫌われるかな

頭で分かっていたから

笑っていたから

 

ばれずに済んだ

気づかれずに拗ねた

 

ただ笑う顔が

前を向く瞳が好きだなんて

少女みたいなことは言えなかった

 

入り混じる感情も風向きも

ひとつどころには

ひとつだけとは

限らない

限らないよね

 

長い階段を駆け下りて

青より先に

見つけたいだけだった