おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

息つく間の間

3度の飯をきちんと喰っていることが

幸福だというのなら

私は生まれてこのかた一度も

不幸に落ちたことがない

 

心落ち着けて過ごせることが

生きているというのなら

私はまだ ただの一度も

生きたことがない

 

幼子の無力にも

思春期の迷いにも

若気の至りにも

片付けられない齢となって

 

朽ちてゆくことが見えた時

いよいよ焦りだす愚かさは

惑わずの境地には遠すぎて

思わず本を閉じたもの

 

病は幾らでも溢れる現世

照らせば幾らでも当て嵌まるこの身

けれど そんなものではなくてね

ただただ生きていたいのに

 

こんなに難いことだとは