おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

西端の暮れなどは

水流れがあれば何所でもよかった

感傷に浸ったり

まして遊び騒いだり

そういうことではなくてね

 

水流れがあれば何時でも帰れる

必死で小舟さえ作ろう

 

泣いたりはしないように

躾けられた仇が来た

 

時は酉

暮れは早く

一々知らせてはくれない西の端

 

待ち人は

待てど来ぬもの

だから待ち人というのです

 

水流れは煌めくときが

煽て囃し立てられるけれど

鈍く濁って

襲い掛かって

気分いいものではない時も

 

水流れがあれば何時までも待てる

焦れれば笹舟も流そう

 

笑い癖は直らないよう

自分でも気が知れぬ事になる

 

時は戌

愈々暗く

霞むに曳かれ消え入りそうな西の端