おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

夏の川岸

孤独を願うわ いっそのこと

皆で飛び込め 夏の川

音符を追って迷いこむ

此方と彼方の境目は

いつでもキラキラしているもの

 

奏でつかれた唇に

恋を忘れた指先に

そっと沿うの

川岸の草葉の先もいとしもの

 

いつか虫けらになった日は

そっと迎えてもらえるよに

他者を大事にするってそういうことね

元が優しくない人でもできる

 

愛を乞うわ開き直って

すぐに飛び込め 夏の川

歳は幾つから数えてなくて

厄も終わるというものよ

 

鼻で笑ったひたむきな

彼の走りを今ならもう

追いすがりたくもなるもの

それでいよいよ見えなくなる

体力無しがいいとこね

 

いつか屍になった頃

やっとのことで思いだす

他者に囲まれてはじめての

孤独の嘆きも効くものと

 

すっと飛び込め 夏の川