おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

行き交う羽根

羽根を捨てたものもあれ

野においてきたの

誰求められることもなく

ざらしざらし

 

空へ飛んでゆくことが

一番美しいのなら

地は何のためにあるのでしょう

そんなことばかり気になって

 

見下ろした木々はどう?

容易く茂っているかしら

こちらからは何もないまま

言伝、以上です

 

身体が熱くなった気が

気の所為でしょ

すぐに冷めるわ

諦めることを刺す物語が多いのに

その実諦めることばかり

 

高みを目指してゆくことが

一番尊いのなら

足を挫いてしまう人があるのはなぜ

誰の思惑かとばかり考えて

 

きっと意味のない営み

容易く死んでゆくのもそう

こちらからは窺い知ることもできぬまま

以上です

 

春休み

手を取って駆けてゆく

兄妹の幸だけを

願うのみ

 

見下ろした世界はもう

容易く操れる玩具のようでしょ

だけどその片隅いのちも

負けずにあるの

知っていて