図らずも真夜中
起きても虚ろ
眠りもしない身に浴びる
遠く花火の雫が落る
潔くまぼろし
季節外れもいいところ
もう思い描きしか
生きゆく術ないのね
あぁ節につけ
あなた呼ぶわ
どうせ沈む身を
色でもつけば
我在るかと問い質す
身窄らしさに酔っても
夢に落る瞬間まで自由よ
まだね花火の煙さが残る
作り出せば現実
暦眺めりゃすぐ行ける
どうぞお連れ行きなさい
生きゆく保証もないしね
あぁ節をつけ
あなた歌うわ
私は聞いているだけの案山子
あぁ花火は色より煌めきよりも
その煙い残り香にやられるものよ