おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

眠り少女

淡い薄オレンジが

今日初めて見た空だった

昼日中 眠りこけていた甲斐もあるというもの

怠けているのを良いように言っているだけでもね

 

狭いベランダ

ふわっと風を通して

今日はこれで

外界に出たってことにしていい?

 

人とは違う

疼く胸を

只々不安と呼ぶのは

勿体ない気がしない?

 

ほっそり雲に馴染んだオレンジ

もうドアは閉めているから

思い出すだけ

過眠を貪る それも憂鬱

忙しなく走る列車の音も

耳に届けば大きくなってゆくわ

 

こんなに力が入らないものかしら

弱ってゆくのは慣れているけど

悲しんでもいい?

 

人とは違う

脆い心を

只々嘆くだけでは

 

生きてゆく焦燥

生きてゆけない痺れ

どちらにしても

からきし駄目で

 

人とは違う

疼く胸を

只々不安と呼ぶのは

勿体ない気がしているの

 

だから語るに落ちて

いつのまにやら

眠るようになっているのね