おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

dark the radio

人の幸せなんて願ったこともないし

これからも願う予定はない

それに対して何てこと言うんだって

綺麗な信言がのさばるから

心やわらかな人が病んでゆくのよ

 

概して浅い人間ほど

声が大きいものだしね

 

春うららかに負けじと今日も

世の底からお届けします

澄んだ貴方の

狡い貴女の

耳には届かないように

 

まるで虫が這うように

今日も心貶めてゆきましょう

―死ぬよりマシよ

 

思慮深き心は

内へ内へ

何処までも広がってゆくものよ

分かったふりの奴らに何が言えるというの

 

明るく陽気な祭りなら

見てる阿呆で結構ですと

 

此方には此方の歌が

線を引くなと悟ったフリが

何を言われても負かされないわ

俯くあなたに届くように

 

澄んだ空と対極の地

今日も吐き散らして泣きましょう

―死ぬよりマシよ

 

庭には何も育たずに

自分の息を繋ぐので手一杯

丁寧暮らしがどうしたって

馬鹿らしくも思えるもの

 

腐った実の落ちるばかり

枯れた花の吹かれくるばかり

何だって掃きだめのように

人の幸せの裏側にいて

 

まるで死んでいるかのように

それでも声を殺さないでね

―死ぬくらいなら