おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

春兆しに泣く

春風ではなくて

その兆しで泣いてしまうのよ

まだ立春も待たず

昼過ぎは

たまに陽気の押してくる

 

あなたに少し便りでも

送りたくなる今日の頃

今は簡単に声聞けても

書きつけたくなる今日の頃

 

春風ではなくて

なんなら予感だけで震えてしまうのよ

まだ冬着のままで

朝前は

たまに鼓動が寄せてくる

 

そういえばふと

生きているのかどうか

また分からなくなった

思春の例えではなくて本当に

生きているのか

分からなくなった

 

あなたに会いたくなるのは

目を見て話しをしたいから

だけれどそれはそれで

世のうつろのように思えて

不確かが増すばかりだわ

 

どうしたって逃れられない

生存不安の中で

縋るように信じさせて

 

春風の兆しだけで

そうやって

泣きそうになるのよ