白い波筋をまっすぐ残して
船は島を離れてゆく
もう出会えないな
あんな後ろ暗い感情には
見える範囲では消える気配のない
強い波筋を残してゆく
もう帰れないな
あんなに嫌っていたからには
だんだん薄まってゆくことを
希望も込めて知っている
明るい人間になれたなら
その時はじめて向き合おう
今はただ船が目指す
陸に向かって
ただ乗っかって
悪酔い
友引の積もり
引き摺るな明日も昨日も
白い波筋を見ていた積もりが
いつの間にかたどり着くだろ
あぁ後ろ暗い感情が消えるまでは
乗っかっていよう