皆の賑やかを離れて
1階の庭に出ようとした
私は夢想に長けているもの
少しくらい浸ってもいいじゃない
あなたはそっと近づいてきて
後ろを取られるのは苦手なのに
優しく名を呼ばれたら
文句のひとつも言えなくないじゃない
何をねぇ話したかな
肝心なところが思い出せないのは
きっとそこに2人でいたことが
いちばん大事だったからね
恋に始まり
恋に終わるだけが
共に生きることではなくて
少しばかり心許し合える
時間があったことが
どれだけ尊いか
今さらに気づいた
ただね素直に笑うことが
肩を揺らして歌うことが
苦手で不器用な人なのかな
少しかわいくも思えた
借りた本は最後まで
ちゃんと読むことできた
約束もそうね守って
消えずにいるよ
恋を覚えて
恋をすごすのは
そばにいる時だけではなくて
少しばかり心許し合えた
それが今になって
胸に落ちることを
名づけてもいいじゃない