おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

ゆられごころ

自分が生きるために縋ったこの人は

正しい人だと思いたい

そんなバイアスがかかる

 

そして鮮やかなまでの裏切りね

 

自分が育ったこの大地

正しい息吹と思いたい

何度も言い聞かせる

 

どして風に反して陰険な

 

傷ついても傷ついても

信じ続けた純粋が

今になって今になって

もう誰も信じられない種になる

 

近頃じゃ毒だなんだって

お盛んなことね

自分を理解したいと思いながら

簡単に語られたくないものよ

 

私が泣いて縋ったこの人は

優しい人だと思いたい

どしたってバイアスがかかる

 

それに気づきにくくて

薄々わかってても認めたくなくて

 

幾つか必死で美化した断片を

繋ぎ合わせて思い出に

無理があっても無理くりに

 

愛を受けた錯覚を

欲する場面も来るものよ