うらやみながら眠りについた
愛しい人は背だけ見せた
追いかけるには力が足りないよ
振り払われて
生きていける気がしない
それならこのまま落ちこむほうが
愛には似つかわしいじゃない
分かったようなこと言ってみたくて
うらやみながら眠りについた
いい夢見られなくて結構
一気に冷えた体の先を
そのままにして朽ちてゆく
愛などどこにもなかったじゃない
気づかぬふりは
得意だとして虚しいだけ
物語にはなれなかったけど
愛と言葉を吐く前に
この身の芯に置いていったの
去る者追わずが格好いい
それでも縋る馳せる思いは
愛など捨てると決めたとき
それは愛に縋っているでしょ
うらやみながら眠りについた
いい夢見られたことも忘れて